豪州不動産事情/2016年4月の不動産の見通し

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第47回
今月の不動産の見通し

今年3月は、月末にイースター・ホリデーがあり、イースター前最後の土曜日にシドニーで行われた不動産のオークションでは、落札率が80パーセントと、我々の予想を上回る強気な展開を見せました。

最近では、オークションに出店する物件数も増え、今年1月、2月と静かだった不動産市場は、やっと3月になって動き始めた様子です。その背景にあるものは、「マーケットの頂点はまさに今なのでは?」と想定している不動産オーナーが多いことが挙げられます。

実際、当社の管理物件のオーナーさんからも、「今一番高値で売れる時に売却したい」との問い合わせも多く、「今全て売ってしまおう」と考えている方が多いのが現状です。

ただ今後、シドニーにおいて、不動産価格がどこまで低迷するかは予測がつきません。また、価格の上昇については、ここ数年見られた年率20パーセントの上昇はなく、緩やかではあるが上昇を続けるようにも見受けられます。

一方、メルボルンを見てみましょう。メルボルンは現在、不動産物件が供給過剰に陥り、入居者がなかなか見つからず、家賃の下げ止まりにめどが立たず、売却価格にしても価格が下がってきています。

これまでは週400ドルで貸していたユニットが、週370ドルまで価格を下げても1カ月入居者が見つからないケースもありました。

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シドニーの不動産オークションの落札率(15年7月~16年3月)

シドニーの不動産オークションの落札率(15年7月~16年3月)


また、売却価格においても、新築物件を建物完成前に購入するオフ・ザ・プランで38万9,000ドルで購入し完成後に売却したケースでは、36万5,000ドルと、購入価格よりもだいぶ下がった例もあります。

こうした背景がある中、メルボルンでは今後、多くの新築物件が完成を迎えます。また、現在でもオフ・ザ・プランで、たくさんの物件が売りに出ているので、メルボルンの不動産市場は今後、厳しい状態に陥るかもしれません。

シドニーについては、中間取引価格帯が100万ドルを超え、メルボルンの80万ドルに比べ高騰していますが、賃貸物件の家賃値下げや物件価格の値下がりは、当面のところ見えにくいと予想されます。


豪州不動産事情

 

スターツ・インターナショナル・オーストラリア
取締役シドニー支店長
寺田環
NSW州不動産業者免許(フルライセンス)所持

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