豪州不動産事情/2016年7月の不動産の見通し

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第50回
今月の不動産の見通し

オーストラリア全域で、不動産取引価格が過去3年半ぶりに値下がりしました。ブリスベンを除く各都市の平均値下がり率は0.8%ととなり、シドニーでは0.6%、メルボルンでは1.3%の下落となりました。

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都市別に見た不動産価格変動率

都市別に見た不動産価格変動率
2015年7月からのシドニーのオークション不動産価格の推移
2015年7月からのシドニーのオークション不動産価格の推移

ただし、シドニーの人気が高いエリアでは、中古物件でもオークション落札率は未だに高く、リザーブ価格が値上がりした事例もあり、このようなエリアでは現在でも売り手が強気な態度を見せています。

6月中旬にシドニーで行われたオークションでは、物件落札価格は78.3%と、昨年の同じ時期の83.2%と比べて若干下落していることが分かります。しかし、ノーザン・ビーチは87.5%、シドニー市内は86.2%、またローワー・ノース・ショアは82.6%と、エリアによっては昨年同様もしくはそれ以上に価格が高止まりしています。

また新築物件に至っては、売れ行きはこれまでと変わらず好調で、先日ダーリング・ハーバーで販売を開始した新築物件の第3ステージでも、たったの数時間で220世帯が完売になるなど、市場の購買意欲は高水準をキープしています。

今後の不動産の見通しは、今までのような大幅な上昇は見込めず、市場が停滞気味になることが予測されます。しかし、人気の地域とそうでない地域の2極化が加速しているため、人気のエリアではこれまでのような高額での取引が見込まれます。

次期選挙以降、ネガティブ・ギアリングなどへの税制優遇策の方針変更や、外国人不動産購入者に対する規制が見直される可能性もあり、今後更に市場予測が難しくなりそうです。


豪州不動産事情

 

スターツ・インターナショナル・オーストラリア
取締役シドニー支店長
寺田環
NSW州不動産業者免許(フルライセンス)所持

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