豪州不動産事情/2017年4月の不動産の見通し

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第58回
今月の不動産の見通し

このところ、シドニーとメルボルンの両都市における不動産価格が上昇を続け、ニュースでは住宅バブルではないかと連日報道されています。

特に一部のエリアでは中古物件の売り出しが少ないせいか、オークションでの競り合いの結果、中古物件であっても価格が高値で売却されるケースをよく見かけます。しかし、これはあくまでも一部のエリアに限ったケースであると思います。

昨年の第4四半期のユニットの価格上昇率は、メルボルンがシドニーを抜いて10.8パーセントというオーストラリアで一番の価格の上昇率を見せました。一方、2番目のシドニーも10.3パーセントの高い上昇率となっています。戸建ての価格の上昇率は、シドニーが6.1パーセント、メルボルンが6パーセントとなりました。

今年は不動産価格が落ち着くのではと予想されていましたが、上記の通り今のところは活発な動きを見せています。

賃貸物件も戸建て、ユニット共に、特にシドニーでは家賃の上昇が目立ちます。これだけ需要が増えているにもかかわらず、空室率も2パーセント前後で家賃も値上がりする背景には、家族で一戸建てを所有している方々が、家を売却し便利なシティー周辺へ移り住んでいることが考えられます。新しいマンションなどに移り住む方が増えていることも、家賃の上昇の要因に挙げられます。また、物件価格が高いため、なかなか新築物件を購入できずに賃貸住まいを続ける方々が増えていることも、家賃の上昇に影響を与えています。

そのような中、オーストラリア連邦議会の予算事務局は、住宅取引で課税されている印紙税を廃止した場合、シドニーでは住宅価格が約4万ドル(約350万円)、メルボルンでは約5万5,000ドルの引き下げ効果につながると発表しました。

実際に印紙税廃止が導入されればまたファースト・ホーム・バイヤーの購入意欲につながりますが、果たして印紙税廃止は実現できるのでしょうか。

第4四半期におけるエリア別ユニット価格の上昇率
第4四半期におけるエリア別ユニット価格の上昇率

豪州不動産事情

 

スターツ・インターナショナル・オーストラリア
取締役シドニー支店長
寺田環
NSW州不動産業者免許(フルライセンス)所持

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