豪州不動産事情/2017年8月の不動産の見通し

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第62回
今月の不動産の見通し

冬の時期は不動産の動きが鈍くなる傾向があります。5月の動きは若干鈍くなり、また少しずつではありますが、シドニーとメルボルンで伸長が見られます。

不動産のオークション落札率は、シドニーで75パーセント前後、メルボルンでも74パーセント前後と昨年に比べて若干落ちこみはしたものの、未だに物件価格は上昇し続けています。

6月のシドニー賃貸市場の動き。6月現在、表面利回り(Gross Rental Yield)が一戸建ての場合3.23%に対し、アパートは3.94%
6月のシドニー賃貸市場の動き。6月現在、表面利回り(Gross Rental Yield)が一戸建ての場合3.23%に対し、アパートは3.94%
オーストラリア主要都市の週間賃料比較(アパート)。シドニーのアパート賃料はキャンベラに比べ週$130高く、メルボルンと比較しても約30%ほど高い
オーストラリア主要都市の週間賃料比較(アパート)。シドニーのアパート賃料はキャンベラに比べ週$130高く、メルボルンと比較しても約30%ほど高い

物件価格の上昇に伴い、賃料に関しては6月の調査で、シドニーのアパートと一戸建ての賃料の中間価格帯が、どちらも週550ドルとなり、初めてアパートの賃料が一戸建ての賃料と並ぶ結果となったことが分かりました。また、今年の第2四半期において、一戸建ての賃料の中間価格帯には変動が無かった一方で、アパートは週に20ドルと急速な値上がりを記録しています。

また、賃料が上昇を見せる中で、賃貸市場の40パーセントを占めている、子どもを持つ家族連れに好まれていた一戸建ての数は減少傾向にあります。子ども連れの世帯にはシドニーCBD内のアパート、もしくは郊外へ移り住むという選択肢しかないのが現状です。

一方で、シドニーCBDやその周辺に位置する手頃な価格の一戸建てが、価格の高いモダンなアパートに再開発されるケースが目立ちます。ただし、新たに建設されるアパートの多くは、若者や単身向けに1ベッド・ルームを中心とした物件であるため、家族連れに適していない場合がほとんどです。

さて、近年注目を浴びているエリアであるタスマニア(グラフ中ではホバート)ですが、この1年間で一番物件価格が伸びています。地元産業や観光業が成長していくことも予測されており、今後も価格上昇は続くと見込まれます。


豪州不動産事情

 

スターツ・インターナショナル・オーストラリア
取締役シドニー支店長
寺田環
NSW州不動産業者免許(フルライセンス)所持

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