豪州不動産事情/オーストラリアの不動産価格の状況

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第77回
オーストラリアの不動産価格の状況

オーストラリアの不動産価格の状況は、シドニーの長期にわたる緩やかな落ち込みとメルボルンの急激な落ち込みにより、2018年9月まで12カ月連続で下落しています。

モルガン・スタンレーの調査によると、このままのペースで来年も価格下落が続く場合、1980年初め以来、最大の下落になるだろうと言われています。不動産価格のピーク時と比べ、これまで5~10%の移行だったのに対し、10~15%をも記録すると示唆されています。

シドニーでは、過去5年間で一戸建ての中間価格帯が51%の上昇、物件所有者の収入は16%の上昇となっています。今後も不動産価格は買い手市場が続く見込みです。

メルボルンでは、過去5年間で一戸建ての中間価格は41.5%の上昇で、物件所有者の収入は12.4%の上昇でした。ブリスベンは、過去5年間で一戸建ての中間価格帯は16.1%の上昇で、物件所有者の収入は9.2%の上昇でした。

また、買い手市場が続く主な要因として需要と供給のバランスが挙げられます。シドニー、メルボルン、クイーンズランド州南東を中心とした新築物件の供給ブームの際、21万5,000件もの新築物件の供給に対し、需要は17万5,000件程度だったという例もあります。

不動産価格が落ち込むニュースが続く中にも、注目の新しいプロジェクトも多数発表されています。そのうちの1つが、オーストラリアの大手デベロッパー「Crown Group」による2021年完成予定のウォータールーの大型開発エリアです。同プロジェクトには、世界的にも有名な日本の建築家である隈研吾氏と、シドニーを起点に数々の居住用物件やレストランのデザインを手掛ける高田浩一氏が携わっています。日系デベロッパーもジョイント・ベンチャーとして参加予定で、1階には複合型店舗も入り、日本食店舗街となる計画もあります。

今後も不動産市場の落ち込みが続くと予測されていますが、まだ供給が足りていない状況なので、良い物件があれば買い手市場である“これから”が買いの時期になってきたのではないでしょうか。

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