法律相談室/交通事故 VS テロリズム

知ってると知らないでは大違い!
日豪プレス 法律相談室

第40回 交通事故 VS テロリズム

テロが起きると、当然のことながらニュースで大きく取り上げられます。しかしテロで犠牲になるよりも、もっとたくさんの人たちが、毎年、車の事故で死傷しているのを知っていますか?

2015年の世界の交通事故死者数は約120万人。これに対して、同年のテロによる死者は約3万人でした。

ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが発表した「世界の都市安全性指数ランキング2017」によると、東京が世界で最も安全な都市として1位、そして3位には大阪が入りました。東京や大阪は、サイバー・セキュリティー分野(東京がトップ)や医療・健康環境の安全性分野(大阪がトップ)、また、個人の安全性分野においても上位に着けました。

オーストラリアを見てみると、総合ランキングでメルボルンが5位、シドニーが7位という良い結果でした。ちなみに2位はシンガポール、4位はトロントです。

大都市ニューヨークは、崩壊しつつあるインフラを理由に、総合21位という残念な結果でした。

「世界の都市安全性指数ランキング2017」総合トップ10

1位 東京
2位 シンガポール
3位 大阪
4位 トロント
5位 メルボルン
6位 アムステルダム
7位 シドニー
8位 ストックホルム
9位 香港
10位 チューリッヒ
※NEC協賛、ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(The Economist Intelligence Unit (EIU))調べ

こうした年次評価は、都市の交通手段とインフラの関連性や交通事故の危険度に関する調査にまで及んでいます。健康保険や社会保険制度に与える影響の大きさから、交通事故防止のための対策も重要視されるようになってきています。適切な都市デザインによって、事故発生のリスクが低下すると考えられるからです。

また、この調査報告は、ワシントンD.C.の自動車事故率が著しく高いことを明らかにしています。ワシントンD.C.では、住民100万人当たり1年間に3万5,000件以上の事故が発生しています。他の都市でいうと、例えばトロントは住民100万人当たり1年間に5,000件以下の事故数なので、ワシントンD.C.の事故率がどれほど多いかが分かりますよね。

テロリズムは、都市のリスクとして多くの注目が集まりますが、最初にも述べた通り、交通事故の死者数(2015年に120万人)の方がテロの犠牲者数(同年3万人)よりもかなり多いということを肝に銘じて、普段の車生活にも気を付けましょう。


ミッチェル・クラーク
MBA法律事務所共同経営者。QUT法学部1989年卒。豪州弁護士として25年以上の経験を持つ。QLD州法律協会認定の賠償請求関連法スペシャリスト。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る