法律相談室/オーストラリアにおける自転車の乗り方のルール

知ってると知らないでは大違い!
日豪プレス 法律相談室

第52回 オーストラリアにおける自転車の乗り方のルール

日本とオーストラリアの道路事情の違いの1つに、自転車の数が挙げられます。オーストラリアは車が多く、移動に自転車を利用する人は少ないです。車が多く走っている中で自転車を運転する際、以下の交通ルール(QLD州の場合)を守りましょう。

  • 必ずヘルメットを着用する。
  • 手信号での合図:右折する時は手の平を開いて前方に向けた状態で、右腕を横に水平に上げる(右側を指すように)。
  • 自転車乗車前の安全確認:少なくとも片方のブレーキが利く状態かどうか。また、ベルやクラクションなどの警笛類が使用可能かどうか。
  • 自転車レーンが設けられている道路が多いが、自転車で走る場合の一般的なルールとして、できるだけ左側に寄ること(できるだけ車から離れた状態)。
  • 夜間走行時は、200メートル離れた距離からでもはっきり物が見えるよう、ライトを点灯もしくは点滅させる。あるいは、50メートル後方を走る車のヘッドライトに反射して光る、赤の反射板を取り付ける。
  • 車と同じ方向に走る(車の流れに逆らってはいけない)。
  • 道路を渡る際、安全にゆっくりとであれば横断歩道を使用できる。渡れるのは、信号が青の時、信号がない場合は横断前に完全に一時停止し、左右の安全を確認できた時。
  • ラウンドアバウト(円形交差点)に入って左折、直進、右折できる。車と違って、自転車は左レーン、右レーンのどちらからでも右折可能。しかし、先にラウンドアバウトに入っていて直進しようとする車を優先させること。

自転車と車が道路を共有するオーストラリアでは、自転車と車の接触事故が発生しやすく、賠償請求手続きをサポートしている弊所では、そうした事故で負傷した人をこれまでに多く見てきました。QLD州の人身傷害事故で賠償金を得るには、相手に過失があったことを証明する必要があります。

もし上記を含む交通ルールを守って自転車走行中に、車がぶつかってきた場合、比較的簡単に相手ドライバーに過失があったことを証明することができるでしょう。一方、交通ルールを守らずに自転車を走らせていて、車にひかれてしまったほとんどのケースでは、100%車のせいで事故が発生したとは言えず、自転車に乗っていて負傷した人が得られる賠償金は50%や30%など減額されてしまいます(寄与過失/当事者間で過失責任が配分される)。

QLD州には、サイクリストを守るたくさんの交通ルールがあり、その数は車を運転する時よりも面倒になるくらいかもしれません。しかし、ご自身の身を守るためにも一度、自転車交通ルールを見直してみてはいかがでしょうか。

■参考Web: www.qld.gov.au/transport/safety/rules/wheeled-devices/bicycle


ミッチェル・クラーク
MBA法律事務所共同経営者。QUT法学部1989年卒。豪州弁護士として25年以上の経験を持つ。QLD州法律協会認定の賠償請求関連法スペシャリスト。

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