なぜ、投資を行う必要があるのか?

夢をかなえる豊かな明日への投資術

第29回 なぜ、投資を行う必要があるのか?


文=諸星きぼう

今さらまたなぜ?と思われるかもしれませんが、日本人はまだまだ投資に対して消極的な人の割合が多いものですから、あえて再び論じたいと思います。

まず、投資を行う前になぜ投資を行う必要があるのかを金融的に考えてみましょう。日本人のほとんどは投資と呼べるようなことは、自宅購入くらいしかしていないのではないでしょうか(豪州では、不動産価格の値上がりをテコに、さらに2軒目、3軒目と投資していく人も散見されますが)。株を「やっている」という人もそれなりにはいると思いますが、投資にはほど遠い行動の人が多いと思います。

投資とは、一定の合理的に期待できる確率でリターンを得る目的で資金を一定期間投じる行為を指すと考えます。当たるも八卦、当たらぬも八卦の博打的な投機とは異なります。

したがいまして、投資を行えば、合理的なリターンが期待できるということになります。基本的には、投資を行うことで資産を増やすことができると期待できます(ただし、合理的という意味の中には、マイナスのリターンも含意していますが)。

それでも投資をする方の割合が低い理由は、(1)投資は損をするかもしれない、(2)何に投資していいか分からない、投資商品を知らない、(3)投資する資金がない、などが挙げられるでしょう。こういった理由は、「金融リテラシーが低い」とのひと言で片付けられますが、とても残念なことです。

(1)の損をするかもしれないという理由については、投資で損をした経験や損をしている人ばかりを見ているからではないでしょうか。損をしている原因としては、ほとんどが投資のタイミングを間違っていることが挙げられます。相場が上昇してきて周りが儲かっているのを見て、あるいは雑誌などの媒体で書き始められてから投資を行う場合は、たいていそこで高値づかみということになってしまいがちです。

1989年のバブル時代の頂点、2000年のITバブル、07年の高値、こういった時期は景気も良く、これからも相場は上昇するのではないかと考えてしまいがちです。しかし、投資とは、景気が低迷し株価などエクイティ価格が安い時に行い、先ほどの高値時には売却して利益を確定することによって最大限の利益が得られるものです。景気に応じた投資方法、投資タイミングの取り方があるのです(これらについては、インベストメント・サロン有料メンバー・コンテンツで提供しております)。

(1)については、ぜひ研究してほしいですね。投資をしないということ自体が損をしていることになるからです。今まとまった資金がなくても、毎月一定の資金を給料などから捻出して投資していくことができます。保険料を支払えるなら、投資の資金の確保も可能なはずです。

では、投資を行わないとどういうことになるのでしょうか?通常、銀行預金などしている人が多いことでしょう。中には、現金を持ってタンス預金をしている猛者もいるかもしれません。

お金を持つということは、購買力を保持しているという行為です。自分が何かを買いたい時に備えて、お金という形で購買力を保持しているのです。

その購買力が、時間が経っても一定であれば現金で保有していても問題はないのですが、実際には、購買するモノの値段が変化するので、ある一定の金額のお金で買えるものの量は変化してしまいます。モノの値段が上昇することをインフレといい、その現象をお金の立場から見ると、お金の価値が減ることを意味します。逆に、モノの値段が下がる現象をデフレと言い、お金から見るとお金の価値が上がることを意味します。

平常の場合、資本主義経済においては、必ず物価上昇率がプラスでありインフレなのです。したがって、お金で資産を保有していると、モノの値段が上昇する分購買力が減少し、資産が減ることになるのです。豪州は基本的にインフレ経済であり、現金保有は資産の減少を意味します。幸い貯蓄預金などは実質金利(名目の預金金利からインフレ率を差し引いたもの)がプラスに設定されているので、かろうじてそうした預金をしていれば、実質資産の目減りを防ぐことができます。

ひるがえって日本ですが、「日本はデフレだから、いいんじゃないか?」という声も聞こえてきそうです。それは、日本が歴史上、滅多にない異常な環境に陥っていたからです。政府・日銀は今、このデフレ克服を至上命題として政策を実行しようとしています。成功すれば、2年後に物価上昇率を2%程度まで上げようとしています。次に、お金を円で持っているとするならば、円安になれば、やはり購買力が減価することはお分かりですよね?海外からの輸入に頼っている日本では、円の購買力である為替相場も重要になってきます。

このように、インフレや円安によって購買力が減価する可能性が高い中で、預金金利しか得ていないと、通常購買力の減価を賄えないのです。つまり、資産が減ってしまうということになります。

これが、投資をする必要性なのです。

豪州では不動産中心の投資が行われておりますが、銀行ローンを利用したレバレッジの効いた、比較的巨額な投資だけではなく、身の丈に合った金融資産投資をインベストメント・サロンで勉強しませんか?

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著者プロフィル もろぼしきぼう

投資教育家。(社)証券アナリスト協会検定会員。1988年東京大学経済学部卒。メガバンク、外資系銀行時代は東京、ロンドンでデリバティブ・トレーディングを実践。独立後、日本人の金融リテラシー向上のため投資家教育を行っている。現在、賢明な投資家の集まりであるインベストメント・サロン(http://www.ideal-japan.com/)を運営、投資アドバイスを行っている。著書に『お金は週末に殖やしなさい』(2010/10)、『大恐慌でもあなたの資産を3倍にする投資術』2009/3)。オフィシャル・サイト: www.ideal-japan.com ブログ「自由人ダンとオーストラリア」: ameblo.jp/daichi-megumi ブログ「諸星きぼうの豊かに生きるための思考法」: daichi-megumi.blogspot.com Facebook: www.facebook.com/#!/kibo.moroboshi

 

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