FXという武器を使いこなそう

夢をかなえる豊かな明日への投資術

第27回 FXという武器を使いこなそう


文=諸星きぼう

FXとは、もともとはFOREX – Foreign Exchangeの略で、外国為替取引を意味しますが、われわれ個人投資家が手にした武器としてのFXは、外国為替を対象にしたマージン取引のことになります。

日本では、このFX取引がかなり一般的になってきており、多くの人が取引をしています。その取引量たるや、為替市場を動かすほどになっています。

FX取引は、投資にとって必要なツールなのか、それとも単なる博打の道具に過ぎないのかを考える上で、FX取引の特性をしっかり理解することが不可欠になります。

FXの最大のメリットは、少ない元手(証拠金)で大きな金額の外国為替取引(レバレッジ取引)ができることです。日本では現在レバレッジ規制によってレバレッジは25倍に制限されていますが、それでもかなりの倍率です。頭金20%を入れて残金を借り入れる、通常の住宅ローンがレバレッジ5倍であることを考えれば、かなりのレバレッジを組めることが分かると思います。

しかも、このマージン取引は、住宅ローンなどと違い審査がなく、借り入れることと同じ効果を得られるのですから、メリットはかなり大きいと言えます。ただし、このレバレッジを利用した投機によってお金を短期的に稼ごうという輩が多く、またそれを煽(あお)るマネー誌などの存在が、金融リテラシーの低い人々を博打の世界へ誘っているのは嘆かわしいことです。

次に、FXでポジションを持つことにより、外貨預金と同じ経済効用が得られるということもメリットです。例えば、FXでドル円1万ドルの買いポジションを持つということは、ドルを1万ドル買って1万ドル相当額の円(1ドル97円であったなら97万円)を売ることですが、これはドル外貨預金を1万ドルすることと同様の経済効用があります。ドル外貨預金も円を売ってドルを買い預金します。そして、ドル金利を享受しますね。FXでのドル円買いもドル買い部分でドル金利を得て、円売り部分で円金利を支払うということになりますので(この受払額ネットをスワップと呼びます)、全く同じ経済効用となります。

しかも、FXの場合のドル金利は市場で金融機関同士が取引しているオーバー・ナイト(1日物金利)となりますが、日本国内で提供されるドル外貨定期金利よりもずっと高いので、より高い金利を享受することができるのです。これは日本国内での外貨定期金利が極端に低く設定されているからです。もちろんその通貨の当該国現地の金融機関での定期預金であれば、FXのスワップよりも通常高くなります。

しかしFX取引の場合、レバレッジ1倍であれば、オーバーナイト金利と外貨定期金利の金利差だけ利回りがよいことになりますが、レバレッジを2倍、3倍にしていきますと、レバレッジ2倍ならその金利差×2、レバレッジ3倍ならその金利差×3、レバレッジ4倍なら……とレバレッジに応じて享受できる金利が大きくなっていきます。

3番目のメリットは、金融機関などでの両替レートはかなり悪くなっているのに対し、FX取引では市場レートで両替することができます。例えば、オーストラリア・ドルを海外送金するために両替した場合、三菱東京UFJ銀行を例にとると(http://www.bk.mufg.jp/gdocs/kinri/list_j/kinri/kawase.html)、仲値から2円も抜かれてしまいますが、FX取引なら0.6銭〜2銭程度しか抜かれません。

4番目のメリットは、持っていない通貨を売れることです。米ドルを買うために日本に住んでいるなら円は持っているでしょうが、売るためのドルを持っている人は少ないでしょう。それをFXでは、ドル円の売りという取引をして、ドルを売って円を買うという取引を、ドルを持っていなくても行うことができるのです。FX取引のメリットをまとめると以下になります。

 

(1)マージン取引であり、レバレッジを効かすことができる。つまり、少ない元手でより大きな取引ができる。

(2)外貨預金と同じ経済効用(外貨金利の享受)ができ、しかもより高い金利を得られる。レバレッジをかければ、かなりの金利を得ることができる。

(3)両替手数料が金融機関と比べてかなり低く抑えることができる。

(4)外国通貨の売りという取引から入ることができる。

メリットがあるということは当然デメリットもあります。

(1)強制ポジション解消(ロスカット)があり、意図していた経済効果が得られないことがある。

(2)金利(スワップ)支払いとなることがある。

(3)FX業者の信用リスクを取る必要がある。

(4)瞬間瞬間に値洗いされているので、感情面でマイナス効果を与えられることがある。

総評すれば、FX取引が行えるメリットは大きく、上述したデメリットをうまく回避して、経済効用を得られれば、素晴らしい武器になると考えます。

なお、インベストメント・サロン有料メンバーとなると、皆さんが本当に知りたい「FX取引は本当に儲かるのか?」などをまとめた「FXという武器」についてのレポートを手に入れられます。この機会にぜひ、注目してみてください。

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著者プロフィル もろぼしきぼう

投資教育家。(社)証券アナリスト協会検定会員。1988年東京大学経済学部卒。メガバンク、外資系銀行時代は東京、ロンドンでデリバティブ・トレーディングを実践。独立後、日本人の金融リテラシー向上のため投資家教育を行っている。現在、賢明な投資家の集まりであるインベストメント・サロン(http://www.ideal-japan.com/)を運営、投資アドバイスを行っている。著書に『お金は週末に殖やしなさい』(2010/10)、『大恐慌でもあなたの資産を3倍にする投資術』2009/3)。オフィシャル・サイト: www.ideal-japan.com ブログ「自由人ダンとオーストラリア」: ameblo.jp/daichi-megumi ブログ「諸星きぼうの豊かに生きるための思考法」: daichi-megumi.blogspot.com Facebook: www.facebook.com/#!/kibo.moroboshi

 

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