東京オリンピック2020

夢をかなえる豊かな明日への投資術

第26回 東京オリンピック2020


文=諸星きぼう

2020年のオリンピック開催地に東京が決まりましたね。56年ぶりの開催になり、とても喜ばしいことです。東京都によると、このオリンピック開催による経済波及効果は3兆円、雇用誘発15万人超と試算しています。副次的な効果も含めて7年間で150兆円とも200兆円とも述べているエコノミストもいます。

こうした効果をもってデフレ脱却に向けたアベノミクスの後押しになることが強調されていますね。しかし、この東京五輪決定の最も素晴らしいことは、日本人が失いかけていた自信と希望をもたらすことではないでしょうか。

日本経済の停滞によって世界から舐められ始めており、さまざまな国際競技開催の決定から国際的政治枠組みなどにおいてまでも蚊帳の外にされてきがちでした。今回、落選したら、2度の五輪招致というアジアにおける栄誉を、韓国などに持っていかれるところでした。ちなみに、五輪が2度開催された都市は、アテネ、パリ、ロンドン、ロサンゼルスであり、東京は5番目の都市になります。

経済復興により再び日本人が自信と希望を取り戻し、世界に胸を張って歩き出すきっかけになることを祈っています。

さて、東京五輪開催の経済効果によって短期的にも良い効果はあるでしょうが、中期的に日本株価上昇の後押しにもなるでしょう。「景気は気から」という言葉がありますように、アベノミクスと並んで、日本人の気を良くする効果が中期的に発揮されるものと思われます。とはいえ、一本調子の株価上昇になるかと言えばそう簡単にはいかず、山あり谷ありとなるでしょう。

もともと私は、13年までを底に17年くらいまでの世界経済拡大、世界的株価上昇を予想しており、その世界経済の影響を受けて日本株式もある程度上昇すると考えておりました。それが、日本内部の要因で経済が活性化し日本株式が上昇する可能性が出てきたことがとても喜ばしいですね。

この予想はリーマン・ショック直後に立てたものですが、これに関しては本コラム第20回「投資タイミング」でも書きましたので、引用します。

「私は200年の金融の歴史を調査し、1つの法則を見出しました。それは『経済覇権国市場の10年サイクル』です。覇権国というのは世界経済を支配している国であり、現在なら米国です。日本もほんの束の間でしたが、そうした時期がありました。この『10年サイクル』を理解すれば、投資タイミングに悩む必要がなくなります」

歴史は繰り返すではありませんが、本ディケードもピタリと当てはまる方向に経済および市場は動いているようです。米国では本年中にQE縮小に着手し、14年には利上げの方向に動いているくらい経済が立ち直ってきています。日本もアベノミクスによってこれまでのところ、良い方向に向かっています。一方、新興国経済は米国からのリスクマネー引き上げおよびその懸念から、財政収支、経常収支、インフレ率などのファンダメンタルズが芳しくない国の通貨、株式が売られています。インド、インドネシア、ブラジル、トルコ、南アフリカといった国々です。しかし、こうした国々も1度は危機的な状況になっても、世界経済が拡大するにしたがって、立ち直ってくると思われます。ユーロ圏はまだまだ厳しいですが、薄日が差し始めています。来年以降、世界経済が大きく拡大する第1歩を踏み出す胎動を感じます。

米国のQE停止、利上げといった激震でマーケットは再び荒れるかもしれませんが、それを乗り越えた後には、世界経済・マーケットの大きな上昇が始まることになるでしょう。

09年当時の予測と異なっていることは、世界経済の主役が米国・日本という日米2国になりそうだということです。当時はこの2国は脇役になると考えておりました。その嬉しい誤算が起きた要因としては、米国でのシェールガス革命ともいえる、新エネルギーの発掘、利用促進が最も大きいですね。そして次に、まだうまくいくかは分かりませんが、アベノミクスと銘打って安倍自民党政権となって、日本人の“気”を変え始めることに成功しつつあることが挙げられます。

日米が主役となる世界経済拡大であるならば、日本株式中心の運用でも良いのではないかという意見も出てくるでしょう。今後も上昇率が飛躍的に高いならば、それはそれで良いかもしれません。しかし、円という通貨はリスクオフ通貨であり、世界景気が悪い時に買われ、反対に世界経済が良い時は売られます。つまり、今後世界経済が良くなるということは『円安』になるということを意味しており、日本株式のみの運用でパフォーマンスを上げた場合、利益が実質的に目減りすることになります。したがいまして、外国株式に投資しないまでも、円売り、つまり外貨への投資を併用することもお勧めします。

私が運営しておりますインベストメント・サロンにおいて立ち上げました『プロジェクト2020』は、こうした予測に基づいて20年の最終年度に投資成果を上げるべく活動をしておりますが、その最終年に東京オリンピックがあり、そこで締めくくれることになります。まさに2020年は素晴らしい年になりそうです。

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著者プロフィル もろぼしきぼう

投資教育家。(社)証券アナリスト協会検定会員。1988年東京大学経済学部卒。メガバンク、外資系銀行時代は東京、ロンドンでデリバティブ・トレーディングを実践。独立後、日本人の金融リテラシー向上のため投資家教育を行っている。現在、賢明な投資家の集まりであるインベストメント・サロン(http://www.ideal-japan.com/)を運営、投資アドバイスを行っている。著書に『お金は週末に殖やしなさい』(2010/10)、『大恐慌でもあなたの資産を3倍にする投資術』2009/3)。オフィシャル・サイト: www.ideal-japan.com ブログ「自由人ダンとオーストラリア」: ameblo.jp/daichi-megumi ブログ「諸星きぼうの豊かに生きるための思考法」: daichi-megumi.blogspot.com Facebook: www.facebook.com/#!/kibo.moroboshi

 

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