第21回 投資で儲けるなんて、簡単 !?

夢をかなえる豊かな明日への投資術

第21回 投資で儲けるなんて、簡単 !?


文=諸星きぼう

投資で儲けることは実はとても簡単なことなのですよ。どうするかって?

① 上昇トレンド(もしくは、下降トレンド)の金融商品を見つける
② タイミングを見計らって買い。または売り
③ 上昇(または、下降)したところで売り、利益を確定させる

このたった3つのステップを行うだけなのです。

最近の世界的上昇相場で、リーマン・ショック後に投資して、愚直に持ち続けていれば儲かっていますよね。

②の「タイミングを見計らって」ということでは、リーマン・ショック後、特に直後がよかったですが、10年まで上昇後、11年にはだれてしまっていましたから、そこのタイミングでもよかったですね。

①の「上昇トレンド」に関して、あらゆる金融商品が下げ過ぎていたので、今まではエクイティであれば何でもよかったわけですが、これからは選別する必要があります。③の「利益確定のタイミング」については、その方の投資スパンもありますが、長期投資であれば、あと4〜5年先となるでしょう。

要は、相場がまだ上昇していない時に収益資産に投資し、保有していればいいのです。

皆、問題を難しく考え過ぎているのです。それは難しく見せた方が儲かる人々がいるからです。しかも、うまくやる方法を教えない、というより最初から知らないのかもしれません。

投資が難しいものであると皆が思うことで儲かる人は、どういう人でしょうか。まず、金融商品を売っている金融機関です。昔は株式の売買手数料が高かったから、「株は上がる」とだけ宣伝して、素人の射幸心をくすぐって株式を買わせておけばよかったのです。

今はネット証券ができて競争原理から株式売買手数料はタダみたいなものになったので、株式を売買させても儲かりません。ですから、最近は投資信託(投信=ファンド)などを勧めるケースが多くなっています(ただ、豪州は売買手数料が異常に高いので困ります)。

■信託報酬を払った場合と払わない場合の差


毎年5%で運用したとして、「信託報酬あり」は、1.5%の報酬を毎年差し引かれるとして計算。10年で18%超の差が出る

では、なぜ投資信託なのでしょうか。それは売買手数料のほかに、信託報酬という運用手数料コストを運用資産から自動的に受け取れるからです。実は、それだけではなく、そのファンドが金融商品を売買するごとに売買手数料が入ります。最近ではデリバティブを使った投信も増えてきていますが、複雑になればなるほど、その売買手数料(買値と売値の差という形で)が高くなり、収益となるのです。

したがって、投信(ファンド)が売れれば売れるほど、金融業界としては笑いが止まらないというわけです。

だから、投資家が賢くなって自分で原商品を売買するようになると、薄い売買手数料しか入らなくなるので困るのです。

次に儲かるのは、金融機関と同義ですが、金融商品ブローカーです。ファイナンシャル・アドバイザー(FA)、ファイナンシャル・プランナー(FP)という衣を着ている人もいます。資格試験に受かっただけで、FA、FPと名乗ることができますので、長い投資経験があったり、金融機関での実地の訓練を受けたりしているということでなければ、投資の素人も同然です。どれだけの投資経験があるのか、まずは聞いてみるといいと思います。

彼らブローカーの狙いは、投資家の味方ですという顔をしながら、できるだけ高い金融商品、ファンドを買わせることです。オフショア・ファンドなどを売っているケースが一番、危ないです。積み立て型プランなどといって売られているもので、月10万円程度の積み立て型の販売に成功したら、そのブローカーにとっていくらの見入りになるかというと、販売した瞬間に、何百万円という手数料が入ったりするのです。

なぜ、そんなに手数料が入るのか。その商品は、実は保険仕立てなのです。英国では保険部分が数%もあれば保険とみなされ税制上有利になるものがあります。ですから、短期で解約すると、元本のかなりの金額が毀損します。保険商品と同じ構造なのです。だから、契約した瞬間にアップ・フロントで手数料が差し引かれているわけなのです。

日本のFPについては、食べるために仕方ない面があるのも事実です。なぜなら、日本人は情報や知識にお金をなかなか払わないからです。

オーストラリアのFAにしても、顧客から高額なアドバイス・フィーをもらった上で、自分にフィーが多く入る商品を販売しているということが問題になっていると豪州紙で読んだこともあります。

さて、話がそれてしまいましたが、投資家が賢くなれば、こうした手数料を払わなくてすむようになり、長期で見れば投資パフォーマンスを、かなり改善することになるのです。

仮に、儲けることが難しくても、コストを下げることはちょっと勉強すればすぐにできることです。でも、皆それをしないのです。コスト削減は利益増大要因ですが、目に見えません。儲けが増えることは分かりやすく、皆、そこにだけ向かってしまうのです。

日本人は見えるコストは極力拒否するのですが、見えないコストは平気で支払うのです。しかし、なすべき行動は逆です。見えるコストであれば、有意義なものに支払う、無意味なものには支払わないということを意識的にできます。無意識に払わされているコストこそ、削減の努力をすべきなのです。

そのための知識をつけて武装する必要があるのです。

著者プロフィル もろぼしきぼう

投資教育家。(社)証券アナリスト協会検定会員。1988年東京大学経済学部卒。メガバンク、外資系銀行時代は東京、ロンドンでデリバティブ・トレーディングを実践。独立後、日本人の金融リテラシー向上のため投資家教育を行っている。現在、賢明な投資家の集まりであるインベストメント・サロン(http://www.ideal-japan.com/)を運営、投資アドバイスを行っている。著書に『お金は週末に殖やしなさい』(2010/10)、『大恐慌でもあなたの資産を3倍にする投資術』2009/3)。オフィシャル・サイト: www.ideal-japan.com ブログ「自由人ダンとオーストラリア」: ameblo.jp/daichi-megumi ブログ「諸星きぼうの豊かに生きるための思考法」: daichi-megumi.blogspot.com Facebook: www.facebook.com/#!/kibo.moroboshi

 

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