最近の経済とインベストメント・マーケット

オーストラリアの金融事情

オーストラリアの金融事情

宇都 重信
Uto Insurance & Financial Services P/C ACN No. 051 973 105

最近の経済とインベストメント・マーケット

世界の株式相場が上昇基調を強めています。今年3月上旬から世界の株式市場は5割強の上昇(日本は3割)と昨年9月の米国リーマン破綻前の水準に近づいてきました。心配された世界的大不況も各国政府の、過去に例を見ないほどの経済対策費の効果で避けられ、世界景気も底入れ期待にある現在の状況です。下がりすぎた原油価格も約2倍に戻し投資マネーが回帰していますが、それでも原油や株の価格も最高時の価格に戻すにはまだ時間がかかりそうです。

株価が上がる要因には2つあります。株価のValuation (P/E=price earnings)とProfit(EPS=earnings per share)です。不動産でいうとP/Eは物件の価格、EPSはレント・インカムの額に例えられます。これまでP/Eが過去の水準と比べ非常に安くなりすぎたために3月以降、値上がりしてきましたが、今後は企業が行ってきたコスト削減や景気回復による企業利益の上昇で、EPSが良くなるため株価も次第に上がることが予想されます。特にこの国を含むアジア諸国の回復は、中国の高度成長率持続の恩恵で欧米諸国よりも、より早く期待されますが、10月中旬に開かれた日経景気討論会の専門家の予想では、日本経済の回復はもう少し後の来年後半以降という見方です。

オーストラリアでは既に公定歩合の値上げが世界に先駆け10月に発表されました。また、一般投資家として今回の危機をどのように対処するかについても発表されました。

1. 分散投資の重要性:

 今回、欧米では不動産価格は約20~30%下落していると言われます。そのため金融機関も大打撃を受けたわけですが。株価でも上がりすぎたものは下がる運命にありますが、それでも株や不動産は長期の財産作りに必要な運用先といえます。

2. レバレッジ:

 ギアリングともいいますが、景気が良い時は利益拡大のために資金を借り、さらに大きくビジネスや投資に充て利益を出してきた企業や投資家がことごとく破綻していきました。サブプライム問題で世界的に資金が借りられなくなったためですが、今後は借金の割合をどの企業も少なくしていくと思われます。個人でも常に管理できる借金額に越したことはありません。

3. 辛抱:

 昨年の今ごろ、投資家の中にはパニック売りや安全なキャッシュ・ファンドに変更した人もいます。ペーパー・ロスがリアル・ロスになってしまい、また今回のマーケットの急速な回復も見逃してしまったことになります。長期目的で良い投資商品(ほとんどの投資信託など)を持っている際は、辛抱することも必要です。

この記事は情報提供のみを目的としています。

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