ダウンマーケット対策(ドルコスト平均法)

FPキョウコの
暮らしに役立つパーソナル・ファイナンス講座
オーストラリア生活に役立つお金の知識をファイナンシャル・プランナー(FP)吉住京子氏が解説。

第21回:ダウンマーケット対策(ドルコスト平均法)

スーパーアニュエーションに積み立てられたお金は投資運用されているので、投資のやり方によっては上がり下がりが見られます。昨年12月までのスーパーのステートメントが届いた後、「バランスが下がっています。投資内容を変更したほうがいいですか?積み立てをやめた方がいいですか?」という質問をよく受けます。

まず投資の基本「安く買って、高く売る」を覚えておいてください。頭で分かっていても、投資が下がると心配になり、売ってキャッシュにして持っておきたい。投資がうまくいっている時にはどんどん上がっているので、その時に買いたいと行動してしまうのが人間の心理です。しかし、優れた投資家というのは一般の人と正反対の行動を取るのです。投資が下がっている時にはチャンスだと考えます。

でも安値がいつ、いくらなのか、高値はいつ、いくらなのか、などは投資のプロでも振り返ってみないと分からないですよね。考えすぎてチャンスを逃すことも多々あると思います。

ドルコスト平均法(Dollar cost averaging)という考え方を知っていますか?投資市場がどうあろうと、ある一定の金額で定期的に投資することでタイミングを見計らうのではなく、資産の積み立てにフォーカスするという考えです。下がり続ける質の悪い投資には当てはまりませんが、クオリティーの高いファンドなどに対しては、大きなダウンマーケットの影響のリスクを低くすることができ、市場の上がり下がりに対しての精神的不安も最小限に抑えることができます。

例えば1月に10万ドルを投資、1株100ドルで1,000株購入したとしましょう。不況の影響で昨年12月に1株70ドルまで下がったと仮定します。3万ドルのロスです。しかし、2万5,000ドルづつ3カ月おきに、100ドル、90ドル、80ドル、90ドルの時に4回に分けて投資した場合はどうでしょうか?

市場が下がっている時にはもっと株を買うことができ、上がっている時には買える株の数は少なくなります。12月には1,197株を購入したことになり、マーケット・バリュー(70ドル×1,197)は8万3,811ドル。1万6,210ドルのロスとなります3万ドルのロスよりは、損の少ない結果になりましたね。

しかし、もし12月に1株90ドルになっていた場合はどうでしょうか?10万ドルで購入した場合は、1万ドルのロスですが、上記のように4回に分散した場合1,162株を所有し、マーケットバリューは10万4,580ドル(内訳:90ドル×1,162)となり4,580ドルの利益が出ます。

このやり方は、初心者の積み立て投資や、保守的な人でスーパーなどの投資信託(バランス・オプションなど)に長期投資を考えている人にも向いています。


吉住京子
在豪日本人ファイナンシャル・プランナー。難しいお金のことを易しく解説。クライアントそれぞれの状況に合わせた賢い戦略の提供に定評がある。在豪日系コミュニティーのためのチャリティー活動や各メディアでの連載記事・セミナーなども行っている。

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