不動産投資について(基本その2)

FPキョウコの
暮らしに役立つパーソナル・ファイナンス講座
オーストラリア生活に役立つお金の知識をファイナンシャル・プランナー(FP)吉住京子氏が解説。

第27回:不動産投資について(基本その2)

私が14年前にメルボルンに来た時は30万ドルくらいで一軒家が買えましたが、今は平均70万ドル以上になっています。このように価値が上がるので、キャピタル・ゲインを目的にしている人もいますし、家賃収入のような運用利回りやキャッシュ・フローを重視する人もいます。これはテナントがいることが条件です。

さて、メルボルンのサウスバンクは空室率が10パーセント以上と言われていますが、5キロしか離れていないプラーラン(Prahran)では4パーセントほどです。サウスバンクは、ブリスベンと同じように高層ビルが立ち並んできています。それにより賃貸に出ている数も多くなり、借り手がいないアパートも出てきました。

また、ローンを組もうと銀行に行っても、銀行としては同じ住所のアパートをたくさん持っているのもリスクになるので、ローンが組みにくいこともあります。特にメルボルンのアパートは狭いと言われているので、アパートのサイズを確認することも必要です。

日本のバブルを経験された人は、いつかオーストラリアもこの不動産バブルがはじけるのではと心配されていると思います。不動産も上がり下がりのサイクルがありますが、一般的にオーストラリアの不動産は、頂点に達した後は少し下がるパターンはありますが、価値がガクっと下がるパターンは少なく、購入後に何年も価値が上がらないフラットな時期が続くというサイクルが多いです。しかし例外もあります。資源ブームで栄えた町に物件を買った人は、今ごろかなりのショックを受けているでしょう。

もし買った物件の価値が7年上がらないとしたら、その7年間でできたはずの別の投資機会やチャンスを逃すことになるので、もったいないですよね。

同じ値段でも、古い家なのか、新しい家なのかで減価償却による税金控除になる金額は大きく違います。例えば39万5,000ドルの家でも、1983年に建てられた家は減価償却は0ドルです。一方、2005年の物件は1,735ドル、15年では1万1,475ドルも税金控除になるんです。自分の税金を1万1,000ドル以上も減らすことができれば、その分多く支払いをしたり、他のチャンスに投資できたりします。

もし数年後に都市部のアパートが格安で買えるとしたら、周りのサバーブで家を買おうと思っていた人はどうするでしょうか?どんな風に影響が広がるのか予想できますか?また退職後、スーパーアニュエーションに十分なお金がない人は家を売ってどこに移るでしょうか?

2回にわたり不動産の基本を書きましたが、購入の際はロケーションや見た目だけではなく、税金の計算やこれからの展望も考えないといけないようですね。


吉住京子
在豪日本人ファイナンシャル・プランナー。難しいお金のことを易しく解説。クライアントそれぞれの状況に合わせた賢い戦略の提供に定評がある。在豪日系コミュニティーのためのチャリティー活動や各メディアでの連載記事・セミナーなども行っている。

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