ビジネス・オーナーのファイナンシャル・プラン1

FPキョウコの

暮らしに役立つパーソナル・ファイナンス講座

オーストラリア生活に役立つお金の知識をファイナンシャル・プランナー(FP)吉住京子氏が解説。

第13回:ビジネス・オーナーのファイナンシャル・プラン1

料理上手なシェフがレストランを始めたり、ファッション・センスのあるデザイナーがお店を開いたり、会社員から自分の会計ビジネスを起こしたり、ジュエリーを作る趣味からビジネスへ拡大していったり、ネット・ビジネスを始めたり――と私の周りには起業家の友達がたくさんいます。

このようなスモール・ビジネス(従業員数が19人まで)はオーストラリアで運営されているビジネスの96%ほどを占めており、オーストラリア経済のエンジンとなっています。しかし統計を見てみると2年以上運営されているビジネスは75%ほど、そして5年以上続くビジネスは50%ほどと言われています。

ビジネス経営には料理やデザイン、セールスやマーケティングなどの特殊技術があるだけではなく、それ以上の知識と行動力が求められます。

オーナーとしてビジネスの負債や運営費、従業員への給料など、支払いをしなければならない義務があります。お金の管理は会計士に任せきりというのではなく、だいたいどれぐらいの収益(Revenue)があり、経費(Expenditure)の後にどれぐらいの利益(Profit)があるのかは把握しておきましょう。収益は売り上げや雑収入など。利益は収益からそれに対する原価を差し引いたものです。これを理解すると、収益率を理解し、それを応用してビジネスの運営を考えることができます。

例えば飲食店では、料理の原価率を抑えるよう努力する。定番メニューは良い材料を使いお手頃価格にして、ほかのレストランと比べられても負けないようにするため原価率は低くなりがちですが、サラダや麺類のメニューを付け足したり、飲み物を少し高めに設定するなどして、収益率を上げていきます。

また、お通しを出して飲み物のオーダーを取るように接客するほか、早めにグラスを下げたり、活気のある雰囲気にして飲み物のオーダーを促すなどの工夫はできます。宴会、誕生日会などの予約を取ると客数は確保できますし、お酒などの飲み物も消費されていきます。

どのメニューを取れは利益が大きくなるのかきちんとスタッフに説明して、どのようにお薦めするのか教育しておくのも大切です。マクドナルドがハンバーガーだけを売るのではなく、お得なセット・メニューを売っているのも収益率を上げる1つの方法ですね。また、お客様がリピーターになるように良いサービスをするのも大切です。

自分のビジネスの収益や利益を知ることで、こんなにもビジネスの運営方法に影響があるのですね。皆さんのビジネスにはどのように当てはまりますか?


吉住京子
在豪日本人ファイナンシャル・プランナー。難しいお金のことを易しく解説。クライアントそれぞれの状況に合わせた賢い戦略の提供に定評がある。在豪日系コミュニティーのためのチャリティー活動や各メディアでの連載記事・セミナーなども行っている。

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