現在の不動産市況

不動産の豆知識 Q&A

不動産の豆知識 Q&A
第10回
現在の不動産市況

 

Q: 不動産の売却を考えています。不動産市況は良いので高い値段で売れるのでは?と期待しているのですが、実際はどうなのでしょうか?(事業用不動産を所有する56歳男性)

 

新堀由香子 ワイド・エステート
新堀由香子 ワイド・エステート

A: 最近メディアでは、景気の回復に伴い不動産市況も活気付いていると報じられています。確かに昨年度と比較すると不動産市況はたいへん良いのですが、意外に知られていないのが、当地の不動産市場には現在、「元気のある市場」と「元気がない市場」があるという点です。

不動産市場は大きく分けると“住宅市場”と“事業用不動産市場”に分けることができます。“住宅市場”とは、マイホーム取得者を中心とした実需市場であり、“事業用不動産市場”とは、オフィス・ビル、分譲用地、ホテルなど、主に投資や利殖を目的とした市場です。

現在、不動産業で市況が最も良いのは、マイホーム取得者を中心とした“住宅市場”で、40~50万ドルの価格帯を中心に好調です。その要因には、住宅購入補助金と低金利政策などの政府の景気浮揚策による後押しや、銀行が積極的に融資を行い売買を活性化させていることなどがあります。実際に政府や中央銀行、エコノミストの間で“住宅市場”は今後も上昇すると度々コメントされており、メディアで大きく取り上げられています。

一方、“事業用不動産市場”は、リーマン・ショック以降の企業の倒産、不良債権の増加、物件の投売りなどによる価値の下落が続いており、金融機関もこの分野の融資に消極的になっています。結果、市況は弱含みの状況が続き、価格に好転の兆しが見えておりません。

また、同じ住宅市場でも“高額物件”の動きは鈍く、価格が大幅に下落していることから、この市場においても、売買が鈍化しているのが現状です。加えて、今年に入って、ユニット市場が大方の予想に反し振るっていません。

ひと口に不動産市場とは言っても、いくつかの分野に分かれ、また置かれた状況や環境により市況の善し悪しが異なる場合があります。メディアなどの情報を額面通りに受け取る前に、分野ごとの市況の情報を収集し参考にすることをお薦めします。

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