【日本の不動産】空室を出さない、賢い管理会社の選び方

そこが知りたい!日本の不動産

第8回 空室を出さない、賢い管理会社の選び方

豪州在住者が日本の不動産に投資する主な目的は「部屋を貸し出して、日本円の家賃収入を得る」ことかと思います。その過程で「入居付け(入居者の決定)」「保証会社の手配」「賃貸借契約の締結」「家賃の集金・送金」「入居者の修繕・クレーム対応」などの作業が欠かせませんが、海の向こうにいるオーナーがこれらに対応するのは難しいため、ほとんどの人は日本国内にある「管理会社」に代行してもらいます。

この場合、管理会社が賃貸収益の大部分を左右すると言っても過言ではありません。彼らの入居付けの能力やトラブル対応力によって、オーナーが得られる金額が全然違ってくるのですから。

投資家として注意すべきは「地域賃貸市場と管理会社のシェア」の把握。人口100万人を超える大都市なら管理会社は星の数ほどあって選択肢が豊富ですが、50万人以下レベルの中堅都市になると、地元の不動産市場で「大手数社による寡占」という現象が起こりがちです。その場合、大手数社から管理会社を選ばないとリスクが高くなります。

一例として、栃木県那須塩原市で物件調査をした時の話です。現地を車で走ると、賃貸住宅には見渡す限り「三和住宅」のノボリやポスターばかり。この会社は、宇都宮以北の栃木県内の人口25万人の地域で賃貸住宅7,000戸以上を管理する「超・独占企業」です。

同地域にある三和住宅の社屋、営業所はどこもきれいで立派、社員教育もしっかりしていました。それ以外の不動産会社にも行きましたが、ランクが2つも3つも落ちるような会社ばかり。この地域で家を借りる人は皆、三和住宅に行くだろうなと想像が付きます。こうした場所に収益物件を持つなら、三和住宅のような大きな会社に管理を頼まないとリスキーです。

もう少し都市規模が大きい、福島県郡山市(人口33万人)の場合は「地元大手1社vs東京資本数社」の構図。政令指定都市の熊本県熊本市(人口70万人)でさえも、「地元大手3~4社vs東京資本数社」という規模感です。たいてい地元大手が優位なので、その中から対応が良さそうな会社を選ぶのが無難かと思います。

東京、大阪、名古屋、福岡あたりの大都市なら管理会社の選択肢が豊富なので、管理サービスに満足しない場合は他社に換えれば良いでしょう。その場合、決め手になるのが「管理担当者の提案力」。例えば、「この設備に投資すれば入居が付きやすくなる」とか「数千円の家賃アップも可能」というような、大家の収益アップにつながる提案を自発的に行う担当者のいる会社を選ぶのが賢明だと思います。

最後に、日本の賃貸管理サービスの相場は「家賃の5~7パーセント」が一般的です。


鈴木学◎グローバルに展開する不動産投資家。日豪を中心に世界7カ国で不動産に投資。投資案件開拓やセミナー講演で毎月のように世界各国へ出張。2000~05年シドニーに在住。現在は豪州国藉の妻、2人の子どもと東京在住 
Web: asia-pacific.tv

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