【日本の不動産】住民票を日本に移して融資を受ける

そこが知りたい!日本の不動産

第16回 住民票を日本に移して融資を受ける

不動産を語る上で、「銀行融資」は避けて通れないトピックです。融資システムの面で、日本という国は大変面白く、

① 日本の居住者(住民票がある人)に対しては、ありえないほど好条件で融資をすることがある。
② 一方、非居住者に対しての融資オプションは、ほぼ無いに等しい。

という現状があります。

日本に住む、年収700万円以上のサラリーマンや公務員、地主や数棟持ちの大家さんにとって、日本はまるで融資天国。「フル・ローン(自己資金ゼロ)、30年以上、金利1パーセント台」というような、諸外国ではありえない好条件で融資を受け、大規模な収益不動産を買えるチャンスがあります。実際、この方法でひと財産作って、晴れてサラリーマン渡世を卒業した人が大勢います。

オーストラリアでは珍しい「現役サラリーマンにして1棟マンションのオーナー」という人びとが、日本には多数存在します。それもやはり、「非常に良い条件で銀行融資が引ける」という環境と無縁ではありません。

外国在住者の不動産融資

一方、外国在住で、日本に住民票の無い人にとっては、不動産融資オプションは極めて限られます。非居住者向けの融資は、メガバンク、地銀、信金・信組ではまず扱いませんし、ノンバンクでさえ扱っていません。唯一の望みは、「日本に支店のある中国・台湾の銀行」くらいでしょうか(当然ながら中国・台湾人向けです)。以前、NABやANZなど豪州の銀行で、非居住者向け融資を出していた時期がありますが、廃止されてしまいました。

融資条件にしても、中国銀行(Bank of China)の東京支店で、「不動産価格の50パーセントまで、金利2.8パーセント、融資期間15年」が相場ですので、居住者向けの融資に比べて著しく条件が悪いです。

日本の住民票を作る

こうした事情があるので、豪州在住の日本人で住民票を抜いてる人が日本の不動産を買う場合は、一時帰国の際にまず日本に住民票を作る(戻す)と、不動産購入がやりやすくなります。日本の居住者になることで、融資のオプションが断然広がるし、また売買契約の手続や、日本での銀行口座開設もずっと簡単になるからです。

住民票を作る手続きは、極めて簡単。市役所などの市民課で、費用無しでできます。パスポートの提示が必要になる程度ですが、日本に住民票を移すと、場合によっては年金や健康保険の負担などもかかってくるので、全般的にメリットとデメリットを判断する必要がありそうです。



鈴木学◎グローバルに展開する不動産投資家。日豪を中心に世界7カ国で不動産に投資。投資案件開拓やセミナー講演で毎月のように世界各国へ出張。2000~05年シドニーに在住。現在は豪州国藉の妻、2人の子どもと東京在住 
Web: asia-pacific.tv

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