免許の手続きで「Statutory Declaration」が必要。これって何?

Q 先日、運転免許の手続きの際に当局から「Statutory Declaration」を提出するように言われました。その場で簡単に説明は受けましたが、どのようなものかよく分からなかったので教えてください。
(22歳学生=男性)

 

A ここからStatutory Declarations(以下「法定供述書」)とは、あることについて立会人の面前でそのことが事実であることを供述し、宣誓するための文書です。関連法令に基づき所定の書式で作成されているものであれば、通常それだけを根拠に内容が事実であると推定されます。しかし、もしも虚偽の内容であることを認識しながら宣誓したことが後に確定した場合には関連法令により処罰の対象となります。

法定供述書には事実のみ述べられ、供述者の主観や意見が述べられるべきではありません。例えば、“To the best of my knowledge and belief Mr. Smith left the country in 1980”(私の持ち得る限りの知識と確信によれば、スミス氏は1980年にその国を出た)とされるべきで、“I think Mr. Smith left the country in 1980”(スミス氏は1980年にその国を出たと思う)では有効とはされません。また、文章ごとに段落を替え、出来事は年代順に記述します。文章はペンで読みやすく書いてあれば手書きのものでも構いません。当然、鉛筆書きは認められません。

フォーマットはNSW州の法令か連邦法令のどちらに基づいて供述されるかによって若干異なります。内容を書き込み立会人の面前で宣誓するだけのフォーム形式のものが、1枚につき1〜2ドル程度でニュース・エージェントなどで売られていますので、それらを利用すると便利でしょう。こうした雛形のダウンロードが可能なサイトも、多数あるようです。

立会人は誰でも良いというわけではなく、関連法令で規定される資格を持つ成人に行ってもらう必要があります。Justice of the peace(以下「治安判事」)や弁護士などがそれにあたります。治安判事は普通JPと呼ばれ、銀行や郵便局、またはLocal Courts(治安判事裁判所)などで面会することができます。

立会人は所定のフォーマットに従って作成された文書であることと、供述者に内容が事実であるかどうかの確認を行います。署名に立ち会う際に供述者の身分証明などを要求する場合もあります。供述者が事前に署名をしていた場合にはその署名が供述者のものであるかの確認などを行います。供述書が複数ページにわたっている場合にはすべてのページに供述者と立会人が署名します。また修正などがある場合には立会人が修正箇所に確認のイニシャルを入れます。

通常立会人は、供述内容を読んではならないこととされていますが、供述者が文盲、盲目などの理由で自身で読むことが不可能である場合には声に出して読み、内容確認をすることとされています。なお、6〜10歳の子どもは供述者としての適正資格に欠けるとされていますが、その子どもが供述書の内容と事実を述べる義務を理解し、内容が事実であるという認識を持っていると立会人が認める場合には、その年齢層の子どもの供述書も有効とされます。通訳が必要な場合や、供述書に添付書類がある場合に立会人が挿入する文言などの細かな規定もありますので注意しましょう。

なお、本記事は法律情報の提供を目的として作成されており、法律アドバイスとして利用されるためのものではありません。


日豪プレス何でも相談

 

山本 智子(やまもと ともこ)
Yamamoto Attorneys

 

NSW大学法学部・教養学部卒。International Lawyers Co-operativeのメンバーであるYamamoto Attorneysの代表として各種法務を遂行している。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る