【PR】頼れるスペシャリスト弁護士インタビュー2018⑥

頼れるスペシャリスト弁護士インタビュー

PR

H&H LAWYERS
H&H 法律事務所

林由紀夫氏

オーストラリアで日本人弁護士として30年以上のキャリアを持つ林由紀夫氏はシドニーの中心地マーティン・プレイスに弁護士事務所「H&H LAWYERS」を構え、日系企業や個人に法的アドバイスを提供している。同所の企業理念や弁護士という立場からさまざまな事件に巻き込まれてしまった際の注意点などを伺った。

――ご自身の経歴と貴社の紹介をお願いします。

 弁護士になったのは、1979年です。フリーヒル・ホリングデール&ページ法律事務所で12年にわたりパートナー弁護士として勤めた後、96年に今の事務所を立ち上げました。当初は弁護士2人で始めた事務所も、今では10人の弁護士が在籍し、日本語での対応ができる弁護士も4人おります。取り扱い範囲も多岐にわたり、商業取引、企業法務、移民法、刑事問題、不動産取引、知的財産法など、各分野にそれぞれ専門の弁護士が在籍しています。特に刑事事件については、元NSW州検事のカン弁護士が事務所の一員となってから、取り扱い案件が増えてきました。

――主にどのような案件を扱っていますか。

 基本的には商取引・企業法務が専門ですので、主に企業合併・買収(M&Aなど)、ジョイント・ベンチャー契約作成、一般契約書作成などの仕事が多いです。これに加え、雇用法、不動産開発などの案件も扱っています。

――4月号から弊紙で法律相談のコラムを書いて頂くことになったのですが、その抱負をお聞かせください。

 法律相談のコラムを通して、離婚、ビザ、相続、刑事問題など、読者の皆様にとってより身近な法律について、少しでも知識を広めて頂ければ良いと思っています。その一環として、今、最も伝えたい「刑事事件に巻き込まれたらどうするのか?」ということについてお話ししたいと思います。

 まず、もし被疑者あるいは被告(以下:被疑者)として刑事事件に巻き込まれ警察より事情聴取を受けるような場合には、原則的に「黙秘権」を行使すべきです。というのも、非常に残念なことに、被疑者が黙秘権を行使しなかったために、後々ベストな形での弁護ができなくなったというケースが過去に幾つもあったからです。黙秘権の行使とは、警察に対し、名前・住所・生年月日以外のことについて、一切、話さないということです。とかく日本人には、「警察に協力しないと、ひどい目に遭う」と思いがちの人が多いようですが、警察は被疑者に不利となる供述を引き出して、裁判で有罪を勝ち取ろうとするのが、現実です。極論すると、被疑者として刑事事件に巻き込まれてしまった場合、警察は「あなたの敵」であると思ってください。また、できるだけ早い段階で、刑事事件専門の弁護士に相談することも重要です。弁護士の立ち合いのない状況で警察から事情聴取を受ける場合、黙秘権は権利であり、これを行使することにより、法的に不利な扱いを受けてはならない、とされています。ちなみに、事情聴取に弁護士が立ち会った場合、その中で言及がされていなかった事柄について、後日、裁判で被告が証言すると、事情聴取の中ではその言及がなかったという理由から、警察は、その証言の信憑(ぴょう)性に疑問を持たせることができます。

――過去に手掛けられた刑事事件で、在豪の皆様に教訓となるような案件はありましたか。

 単身赴任のビジネスマンと女性とのトラブルが過去に数件ありました。一般論として、この国で起訴されただけで、場合によっては会社員人生が終わってしまうこともあり得るということを肝に銘じて欲しいと思います。起訴の段階では、有罪が決まったわけではありません。しかし、重罪で起訴されるとたとえ保釈されたとしてもパスポートが没収されます。また保釈条件として、飛行場に近づくことすらできなくなります。従って、裁判開始までの半年から場合によっては1年半以上もの間、日本はもとより海外に行けなくなります。

――刑事事件で有罪が確定すると、どうなるのでしょうか。

 有罪が確定すると、その判決に対し控訴しない限り裁判官により量刑に関する判決が下されます。簡易裁判所などで扱われるような事件に関しては、有罪判決及び量刑はその場で下されます。量刑が厳しすぎると思われた場合は、量刑についての控訴が可能です。将来的により大きな問題となるのは、刑事事件で有罪が確定すると、「前科」が付いてしまうということです。前科が付いてしまうと、海外旅行に行く場合のビザ申請、就職などに、言うまでもなく悪影響を及ぼします。前科が付くことは、その人の人生を左右する重大問題であることを鑑み、裁判官はその自由裁量により、有罪が確定した場合でも状況によっては被告に前科を付けないような判決を下すことができます。無論、これが適用されるのは一般的には軽犯罪に限られます。従って、この「前科を付けない」という判決を得るというのは、オーストラリアの刑事事件で、弁護士の果たすべき大きな役割の1つなのです。

――読者の身近に起こり得る刑事事件としては、どのようなものがあげられますか。

 検疫・税関の問題として、海外からオーストラリアへ入国または出国する際に、規制されている食品の持ち込みや、多額の現金の持ち込み、持ち出しを無申告で行った場合は、刑事罰の対象となります。特に多額の現金の持ち込み、持ち出しは「絶対責任」として、ごく単純な間違いの場合を除き、「持ち込み、持ち出し」の事実が立証されてしまえば罰せられます。

 もう1つ、刑事事件に被疑者として巻き込まれた場合、在豪の皆様がお持ちのオーストラリアのビザにも大きな影響を及ぼす可能性があります。場合によっては、457ビザや永住権ビザであっても剥奪されてしまうことがあります。この点、読者の皆様も興味があると思いますので、4号の「何でも相談」で詳しく説明しています。

事業内容
 主に日系・韓国系の企業から、個人の相談まで幅広い法的アドバイスを日本語・韓国語で提供する。コーポレート・企業法務・商取引全般、不動産取引全般、個人向けの遺言書作成及び相続手続き、各種ビザ申請代行、民事・刑事訴訟など多岐にわたる。迅速で的確な対応、最善の結果達成に定評がある。日本人向けの法的セミナーなども定期的に行っている。

林由紀夫◎横浜市出身。1972年来豪。78年ニュー・サウス・ウェールズ大学法学部卒(法学士、法理学士)。79年弁護士資格取得。同年ベーカー&マッケンジー法律事務所入所。80年フリーヒル・ホリングデール&ページ法律事務所入所。84年パートナーに昇格。オーストラリアでの日系企業の事業活動に関し、商法の分野でのさまざまなアドバイスを手掛ける。オーストラリア国内と日本でセミナーや講演を行う他、連邦政府の対日投資・貿易促進代表団の一員として日豪経済関係の発展に貢献。96年「林由紀夫法律事務所」(2014年9月より「林由紀夫ケン・ホン法律事務所」)開設。16年7月より「H&H Lawyers」に社名変更


新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る