日本人弁護士を選ぶ利点とは? - 身近な法律問題

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法律は何となく難しいもの――そう思ってはいませんか?しかし法律は私たちの日常生活と切っても切り離せないもの。このコラムでは毎月、身の回りで起こるさまざまな出来事を取り上げ、弁護士が分かりやすく解説を行います。

第12回:日本人弁護士を選ぶ利点とは?

Q. 日本人の弁護士とオーストラリア人の弁護士のどちらの方が能力が高いのでしょうか? 日本人の弁護士に依頼を掛けるメリットを教えてください。

まず、日本人弁護士の利点としては、通訳や翻訳を介さずに業務を行うことができること、そして、日本人にありがちな問題点を把握している点でしょう。一般的に日本人弁護士はオーストラリアの法律だけではなく、業務遂行にあたって必要となる日豪間のシステムを理解しており、日本における手続きや書類の取得場所なども把握していますので、オーストラリア人弁護士では取り扱ったことのない日本人特有の問題や懸念事項についても対応することができます。

一例として、オーストラリアで亡くなられたオーストラリア人を対象にした相続手続きを何百と手掛けてきた弁護士であっても、オーストラリア国外で亡くなられた日本人の相続手続きについて取り扱ったことが無い場合、細かい部分の采配ができなかったり、どういった書類と手続きが必要になるのか分からないため、どうしても時間に比例して費用が高くついてしまうものです。ですから、依頼に際しては、その弁護士と少し話をしてみて、テンポ良く細かい部分も含めて話が進むかどうかといった部分が非常に重要な判断材料といえます。

日本人の弁護士とオーストラリア人の弁護士では、どちらの方が弁護士としての能力が高いのか。詰まるところ、これは弁護士次第だと思います。こればかりは、その人の学歴や経歴、また、実際に話をされた上で判断されるしかないと思います。

なお、以下に私の経験から日本人弁護士を選ぶ際のポイントを何点かアドバイスしたいと思います。

まず、オーストラリアで日本人弁護士を選ぶ際に一番大切なことは、その弁護士が業務を実質的に担当するのかどうかです。

よくあるケースとしては、日本人弁護士が窓口になって別の弁護士が担当する場合でしょう。この場合、弁護士費用が重複して発生してしまうわけです。かと言って、その日本人弁護士を担当から外してしまうのであれば、最初からその弁護士に依頼をすればいいわけですから、依頼をしたクライアントからしてみれば、この流れは理解し難いものです。

ですから、正式な依頼の前に「誰が案件を担当するのか」を必ず確認してください。また、日本人の方は聞きにくい事柄と思われているようですが、弁護士としての登録年数や経験年数、今までに勤めてきた法律事務所や担当してきた業務内容、そして、過去に同様案件を取り扱ったことがあるのか、自信のある弁護士ほど余裕のある回答が返ってくると思いますので、こういった点も遠慮なく問い合わせてみてください。


弁護士:神林佳吾(神林佳吾法律事務所代表)
1980年東京生まれ。95年渡豪、2004年クイーンズランド大学経営学部・法学部、同大学大学院司法修習課程修了後、弁護士登録。以後11年以上にわたって訴訟を中心に応対

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