スピード違反の延滞金について – 身近な法律問題

もっと知りたい!身近な法律問題

法律は何となく難しいもの――そう思ってはいませんか?しかし法律は私たちの日常生活と切っても切り離せないもの。このコラムでは毎月、身の回りで起こるさまざまな出来事を取り上げ、弁護士が分かりやすく解説を行います。

第25回:スピード違反の延滞金について

【質問】日本に帰国している間にスピード違反の切符が送付されていました。支払期限から大幅に遅れてしまっているため、違反金の他に延滞金も課金されています。スピード違反に関しての違反金は分かるのですが、この延滞金に関しては納得できません。これは必ず払わないといけないのでしょうか?

【回答】いいえ、必ずしも払う必要があるとは言えません。

この場合、違反切符が違反を犯した現場で直接手渡されたものであるのか、オービスや無人のスピード・カメラによって発行されたものかによって回答が異なります。

まず、警察官などから直接違反切符を渡された場合、あなたはその時点で支払期限を知っていたことになります。一般的な解釈として、支払う義務が生じたことを認知しているにもかかわらず帰国し発生した延滞金である場合には、違反金を支払う必要があります。

次に、オービスなどで撮影された場合、行政側はナンバー・プレートから所有者を割り出し通知を出すため、オービスの通知は早くても4日程度、平均2週間~1カ月ほど掛かります。QLD州では違反切符が送付されてから28日間以内に罰則金を支払らなければなりません。この期間内に払われなかった請求に関しては、回収の管轄権が州の罰金回収業務を行っているSPER (State Penalties Enforcement Registry)に移管されると同時に、67.45ドルの延滞事務手数料が新たに課金されることになります。

もし、あなたが海外滞在中に違反切符が郵送されていたのであれば、延滞金の処分を取り消すことはもちろん可能です。それには若干の手間が掛かることが予想されますが、延滞事務手数料の処分を取り消してもらうには、まず、違反切符が送付された時期にあなたが豪州国内にいなかった事をSPERに申し出なければなりません。

ここで大事なのは、あなたは違反切符の存在を知らず、そして、その違反切符の存在を知らなかったために期間内に支払えなかったという事実を客観的に証明しなければならないということです。

手続きはケース・バイ・ケースで処理されるため、担当の人間のキャラクターやその時々の都合などによって対応が異なることがしばしばあります。いずれの場合も、違反切符が送付されてからの期間が長ければ長いほど、延滞金の取り消される確率が少なくなりますので、できるだけすぐに行動を起こすことが重要です。

詳しくはSPERの政府の公式ページ(www.sper.qld.gov.au)をご参照ください。


弁護士:神林佳吾(神林佳吾法律事務所代表)
1980年東京生まれ。95年渡豪、2004年クイーンズランド大学経営学部・法学部、同大学大学院司法修習課程修了後、弁護士登録。以後13年以上にわたって訴訟を中心に応対

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る