運転中の携帯電話の使用について – 身近な法律問題

もっと知りたい!身近な法律問題

法律は何となく難しいもの――そう思ってはいませんか?しかし法律は私たちの日常生活と切っても切り離せないもの。このコラムでは毎月、身の回りで起こるさまざまな出来事を取り上げ、弁護士が分かりやすく解説を行います。

第26回:運転中の携帯電話の使用について

最近ではほとんどの人が携帯電話を利用していますので、車の運転中に携帯電話をかけてはいけない事を知らない人は極めて少数派になると思いますが、その一方で赤信号を待っている時にテキスト・メッセージを読んだり、最近のスマートフォンにはGPSナビが付いていますので、地図代わりに利用する人も少なくないでしょう。そこで今回は、何が法的に違法行為とみなされてしまうのかを解説したいと思います。

車輌の運転中における携帯電話の使用禁止規定に関する法律

まずQLD州では、車輌の運転中における携帯電話の使用禁止規定については、「Transport Operations (Road Use Management) Act 1995」に制定されており、法律上、“車輌の運転者は車輌走行中、または停車中(駐車時を除く)に携帯電話を使用してはならない”とされています。つまり、ドライバーは運転中に携帯電話を使用してはいけないという事です。

実務的な見解について

しかし、「そもそも車のサウンド・システムに搭載するハンズフリー機能は運転中の使用を目的として売ってるわけだし、良いのでは?」「GPSナビは良いのに、携帯電話のGPSナビ機能はだめなの?」といった声もあるかと思います。

端末のハンズフリー機能、車のサウンド・システムに搭載しているハンズフリー機能、GPSナビ機能の使用については、安全に操作する事のできる駐車中に設定を行い、運転中(及び停車中)に携帯電話端末に触らなければ、現行の法律ではオープン・ライセンス保有者に限り合法とされています。ただし、赤信号での停車は駐車とは見なされませんので注意が必要です。

なお、違反した場合のペナルティーは減点が3点に罰金が378ドルと高めに規定されていますので、車輌の運転中に携帯電話を使用する人はご注意ください。

ちなみに、余談となりますが、現行のQLD州では運転に関する一風変わった法律は以下の様になっています。

・運転中の飲食は大丈夫です。

・ビーチ・サンダルや裸足で運転するのも大丈夫です。

・ショッピング・センターは私有地ですが、運転規制に関連する法律は例外的に適用されます。

・クラクションを鳴らして会釈をする行為(例:友達の家から立ち去る時のあいさつとして)は違法です。

いずれの場合も、皆さまには安全に配慮し、事故など起こさぬよう気を付けて運転して頂きたいものです。


弁護士:神林佳吾(神林佳吾法律事務所代表)
1980年東京生まれ。95年渡豪、2004年クイーンズランド大学経営学部・法学部、同大学大学院司法修習課程修了後、弁護士登録。以後13年以上にわたって訴訟を中心に応対

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