新生児のオーストラリアのパスポート申請について – 身近な法律問題

法律は何となく難しいもの――そう思ってはいませんか?しかし法律は私たちの日常生活と切っても切り離せないもの。このコラムでは毎月、身の回りで起こるさまざまな出来事を取り上げ、弁護士が分かりやすく解説を行います。

第29回:新生児のオーストラリアのパスポート申請について

オーストラリア人との間でお子さんを生んだ、またオーストラリア永住権所持者の方が子どもをオーストラリアで出産した場合、お子さんはオーストラリア国籍となりますので、海外渡航を行う際にはご両親が子どもに代わって必ずオーストラリアのパスポートの申請を行う必要があります。

急に渡航が必要になっても、パスポートの申請は必要書類がそろっていない限り、受理されることはありませんので注意が必要です。

現在は申請に当たって、かなりの手順が必要となりますので、大まかなガイドラインをご説明したいと思います。

まず、オーストラリアの子ども用のパスポート申請に当たっての必要書類は以下の通りです。

  • -申込用紙(子ども用)
  • -出生証明書
  • -オーストラリア市民権の証明書(子ども)
  • -写真2枚(うち1枚は裏書人が必要)
  • -身分証明書(両親)

申請用紙は郵便局で取得することもできますが、「Australian Passport Office」のウェブサイトからオンラインで記入して申請用紙をプリントアウトすることもできます。

オーストラリアでは郵便局で申請書類の確認が行われて受理された書類がパスポート・センターへ回され、パスポートが発行される仕組みになっていますので、特定の郵便局の窓口で申請を行うことができます。

このパスポートの申請を行うことのできる特定の郵便局はネットで検索できます(「Passport, Post office」で検索してみてください)。実際の申請に行く場合、混み合っている時間に訪れても断られてしまう場合がありますので、事前に予約して行くのが良いでしょう。

近年の申請で新しく採り入れられた手続きで特殊なのは、写真に裏書人(Guarantor)が必要となる点です。裏書人は申請者の方のことを1年以上知っているオーストラリア人で特定の職業に就いている人に行ってもらわなければなりません。

1年間という条件は新生児の場合には適用されませんが、出生時から子どもを知っている必要があります。その場合、裏書人は出生後何カ月間申請者を知っているのか明記する必要があります。

この特定の職業は弁護士や会計士などの身近にいない専門職の人がほとんどですから、探すのが難しい場合には迷わず出産に立ち会ってもらった看護師や医師に行ってもらうのが良いでしょう。


弁護士:神林佳吾
(神林佳吾法律事務所代表)

1980年東京生まれ。95年渡豪、2004年クイーンズランド大学経営学部・法学部、同大学大学院司法修習課程修了後、弁護士登録。以後13年以上にわたって訴訟を中心に応対

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