家具付き賃貸にある家財などはどのような保険を使えますか

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Q 先日マンションの一室を購入したのですが訳があって自分では住まず賃貸に出しています。その際に冷蔵庫などの一部家具は備え付けでテナントに貸しているのですが、そういった家財や建屋への保険はどのように手配するのが良いのでしょうか。
(29歳会社員=男性)

A その場合は、ランドロード保険での対応が最適となります。

ランドロード保険はその名の通り、建屋の大家さんが自分の資産である建物などに対して手配する保険ですが、状況や対象物によってさまざまな手配の方法があります。

まず、今回の質問ではマンションの一室を所有しているため、その場合の建屋自体への保険は各大家の個別手配ではなくストラタ・タイトルで建物全体を対象に手配します。なぜなら自身の所有物件は大きな建物の一部ですので、その部分だけを切り離して保険手配することができません。よって、ストラタ・タイトルでの保険は所有者を代表するボディー・コーポレートを通じて廊下や玄関などの共用部分および建屋の所有者としての賠償責任も含めて全体的に手配され、プロパティー・マネジャーまたはストラタ・マネジャーなどにより管理・運営されます。共用部分と建屋は個別に対応をする必要は無いのですが、そうは言っても費用は分担しているわけですので、きちんとミーティングなどにも参加してしっかりと管理・運営がされているかの確認をするのが重要です。

なお、ご質問者のように家具付きで賃貸に出している場合、その家具については上記保険では補償対象として含まれません。その部分は、必要に応じて個別に家具向けのランドロード保険の手配が求められます。この保険では据え付けのシンクやガラス窓、並びにカーペットやブラインドへの損害、もしくはテナントによる盗難なども保険対象に含めることができ、火災などで建屋が罹災しテナントの居住ができなくなったことによる家賃収入の損失なども保険対象とすることが可能です。

一方、一軒家の場合には前述のようなストラタ・タイトルでの手配というやり方ではなく、建屋も含めて保険対象として手配をする必要があります。その際にも、マンション同様に建屋の所有者としての賠償責任保険や家賃収入の損失なども含めて検討されるのが良いでしょう。

また、上記のような罹災を伴わない家賃収入の損失、いわゆるレント・デフォルトと称してテナントが予期せずに退去してしまった場合や、単に家賃の支払いをしてこないような場合は通常事前に徴収しているボンドでの対応をするのが一般的ですが、ランドロード保険でもオプションでそういったケースを保険対象として含めることができます。しかし、補償額や保証期間の上限が設定されていたり、賃貸契約書の内容如何によって補償の可否が判断されたりと条件が付いているのが通常ですので、しっかり保険内容の確認をされるのが肝心です。


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斉藤 大(さいとう だい)
エーオン・リスク・サービス・オーストラリア
ジャパン保険サービス部

 

世界最大手のリスク・コンサルタント会社豪州法人の日系専門部署で日々日系企業顧客の法人・個人保険アレンジ、事故処理などを担当

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