就労ビザの変更、医療加入保険の条件の変更の有無は?

何でも相談

Q 今年の4月以降、就労ビザの仕組みが大幅に変更になったようですが、テンポラリー・ワーク・ビザ(サブクラス457)取得に際して求められていた医療保険の加入条件について、何か変更はあったでしょうか。
(38歳会社員=男性)

A 既に周知の通り、2017年4月18日にオーストラリア政府より18 年3月からの就労ビザを廃止し、テンポラリー・スキル・ショーテージ(TSS)ビザを導入するとの発表がありました。それに伴い、職業リストの見直しや発給されるビザの期間などに変更が行われることになりました。

詳細については未発表な点も多いようですが、現在のところビザ申請要項における医療保険加入の条件に関する変更のアナウンスはありません。そのため、従来のサブクラス457の要求がそのまま引き継がれるのではないかという見方が大半です。

そこで、今回は改めてビザ申請において求められている、医療保険加入の最低条件についておさらいしてみましょう。

まず、ビザ申請者自身が義務付けられている以下のような最低限の補償を持つ医療保険に加入し、その加入証明書類を提出する必要があります。

サブクラス457における医療保険加入の最低条件

① 公立病院費用の補償(以下に対する政府規定料金までの補償)

● 入院費用(施設使用料、集中治療室料などを含む)
● 緊急病棟での費用
● 退院後の継続治療に対する費用

上記については、オーストラリア政府による国民健康保険制度のメディケアで定められている、メディケア・ベネフィット・スケジュールの金額を最低限カバーするものとする。

② 補助器具への補償

定められている補助器具(人工心臓やペースメーカーなど)への100パーセント補償。

③ 処方箋への補償

Pharmaceutical Benefits Scheme(PBS)において定義されている処方薬については、定められている金額までは補償。

④ 一般開業医(GP)費用への補償

メディケア・ベネフィット・スケジュールによって定義されている費用を100パーセント補償。

⑤ 救急車費用への補償

救急車費用については100パーセント補償。

⑥ ウェイティング・ピリオドについて

保険契約上、以下のウェイティング・ピリオドまでは設定可能。

● 妊娠出産関連費用に対して12カ月
● 既往症に対して12カ月
● 精神治療、リハビリ治療などに対して2カ月

⑦ 除外項目について

保険契約上、以下の項目は除外設定可能。

● 不妊治療
● 美容整形
● 骨髄移植・臓器移植

また以下についても状況によっては除外設定可能。

● オーストラリア国外での治療
● 来豪以前より受けていた治療
● その他の政府関連補償(労災保険、自賠責保険など)でカバーされている治療費

⑧ 年間補償限度額について

年間、1人当たりの補償限度額100万ドル未満でないこと。

ビザ条件は、当地で仕事や滞在するために非常に大切な案件です。専門家のアドバイスに加え、常に最新情報を基にして状況に対応することが肝要となります。


日豪プレス何でも相談

 

斉藤 大(さいとう だい)
エーオン・リスク・サービス・オーストラリア
ジャパン保険サービス部

 

世界最大手のリスク・コンサルタント会社豪州法人の日系専門部署で日々日系企業顧客の法人・個人保険アレンジ、事故処理などを担当

*オーストラリアで生活していて、不思議に思ったこと、日本と勝手が違って分からないこと、困っていることなどがありましたら、当コーナーで専門家に相談してみましょう。質問は、相談者の性別・年齢・職業を明記した上で、Eメール(npeditor@nichigo.com.au)、ファクス(02-9211-1722)、または郵送で「日豪プレス編集部・何でも相談係」までお送りください。お寄せいただいたご相談は、紙面に掲載させていただく場合があります。個別にご返答はいたしませんので、ご了承ください。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る