店舗への空き巣で現金が盗難に。カバーする保険について教えてください

日豪プレス何でも相談

保険

Q

先日休み明けに出勤したところ、店舗が荒らされていて小額ながら保管していたぺティー・キャッシュが盗難にあっていることが判明しました。幸い店舗資産に対する財物保険を手配しており、その中で現金盗難に対する補償が含まれていることが分かりましたので、その範囲内で保険金の求償を進めようと思いますが、その際の注意点についてお聞かせください。(34歳レストラン・マネージャー=男性)

A

昨今は以前に比べ通常のビジネスにおいて現金の取り扱い自体が減り、それに伴い現金盗難に対する保険はその重要度がだいぶ低くなってきているように感じますが、それでも依然としてリスクそのものは低くないと言えます。

オーストラリアでの一般的な現金保険はご質問者のように「All Risks」タイプの財物総合保険を手配しているのであれば一定の範疇で補償範囲に含まれているケースが多いですが、そうでない場合でも個別に特約をつけることで対応することができます。

補償については以下のようにそのカバー範囲を細かく分けて、かつそれぞれの補償限度額を個別に設定するのが通常ですが、近年は包括的に一括手配するケースも多く見られます。

  • 財物総合保険の補償範囲
  • ●営業時間中――お店の中でのみのカバー
  • ●営業時間外――現金が据え付け金庫の中にある場合のカバー
  • ●現金輸送中のカバー
  • ●お店以外の個人宅に保管している間のカバー

また保険金求償に当たっては、まず警察への届出がなされていることが前提で、その上で盗難に遭った現金が確かに手元にあったことを証明するように以下のような書類の提示を保険会社から求められるのが通常で、書類がそろわない場合には保険金支払いに支障が出るケースもあり得ますので日頃からの正確な記録取りが重要となります。

  • 日頃から記録しておくべきこと
  • ●銀行ステートメントと出入金、出納の履歴
  • ●前日の売り上げ履歴(現金、カード払いの内訳)
  • ●前週、前月、次週、次月の同時期における上記同様の情報

また、第三者による外部からの不正侵入の形跡がないようなケースや、内部犯罪が疑われるようなケース、鍵が施錠されていない状態での盗難、または被害の発覚が事故から1週間以上経過している場合などは補償対象外扱いとされることもありますので被害発覚後は速やかに警察への通報と同時に保険会社への連絡を入れるのが肝要と言えます。

更に、契約条件によっては金庫への物的損害への追加補償や、クリスマス時期などによる一時的な保管現金額のアップを見越した補償額の増額などを含めたカバーを提示してくる保険会社もありますので、保険対応に当たって詳しくは専門家のアドバイスを求められるのが良いでしょう。

*オーストラリアで生活していて、不思議に思ったこと、日本と勝手が違って分からないこと、困っていることなどがありましたら、当コーナーで専門家に相談してみましょう。質問は、相談者の性別・年齢・職業を明記した上で、Eメール(npeditor@nichigo.com.au)、ファクス(02-9211-1722)、または郵送で「日豪プレス編集部・何でも相談係」までお送りください。お寄せいただいたご相談は、紙面に掲載させていただく場合があります。個別にご返答はいたしませんので、ご了承ください。


斉藤 大(さいとう だい)
エーオン・リスク・サービス・オーストラリア
ジャパン保険サービス部

世界最大手のリスク・コンサルタント会社豪州法人の日系専門部署で日々日系企業顧客の法人・個人保険アレンジ、事故処理などを担当

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る