脅迫による被害に対する保険があると聞きました。

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Q: 商社の駐在員としてオーストラリアへ赴任してきています。主な取り扱いは食品関係ですが、誰かの悪意によって商品への異物混入が発生した場合や、そのような行為をほのめかすなど、脅迫による被害に対する保険があると聞きました。それがどのようなもので何がカバーされるのか簡単に教えてください。
(46歳男性=駐在員)

A: ご承知の通り、現在の我々を取り巻くビジネス活動とその周辺環境はより複雑になってきており、その中で何か問題が発生した場合の対応にかかる費用はだんだんと高くなってきています。ご質問にあるような食品関係企業にかかわらず、飲料関連企業、化粧品や医薬品などを製造している企業、または商品の梱包業務をしている、流通に携わっているという企業においては商品への異物混入のリスクが比較的高く、それに対する安全対策や事後処理方法などは非常に複雑です。

一般的な異物混入に対する保険は 「Product Tamper保険」もしくは 「Product Contamination保険」と呼ばれます。第三者の悪意ある行為による混入やそれをほのめかす脅迫によって発生した損失や追加費用を保険でカバーするのが基本的な考え方ですが、悪意のない偶発的な異物混入についても同時に保険対象として含めることができます。

主な対象リスクは以下のようなケースです。

 

・第三者の悪意ある行為による混入
・脅迫
・偶発的な混入
・政府機関による行政命令での商品回収

 

 上記のようなリスクに対して以下にあるような損失・追加費用が主な保険対象となります。

 

・商品回収費用
・廃棄処分にかかる費用
・代替製品の提供に関わる追加費用
・輸送費など
・損失利益
・安全宣言などに関わる費用
・広告費用
・専門家への費用

 

  昨今はより包括的なリスク・マネジメント方法の構築を図るために、事前に突発事故が起こらないように、クオリティー・コントロールの手順についてや、リコール事案における対応プロセスについてのレビューをするなど、前もって取り組んでいくのがより一般的になってきています。

なお同保険は異物混入によって誰かから損害賠償を求められた場合には対応しません。そのようなケースに備えるためには別立てで製造物賠償責任保険(PL保険)の手配をして、法的な責任についての備えをする必要があります。

詳しくは専門家のアドバイスを求められるのがよろしいでしょう。


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斉藤 大(さいとう だい)

エーオン・リスク・サービス・オーストラリア・ジャパン保険サービス部
世界最大手のリスク・コンサルタント会社豪州法人の日系専門部署で 日々日系企業顧客の法人・個人保険アレンジ、事故処理などを担当

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