第84回 ようやく動き始めた銀行?!

夢のマイホーム計画

 

オーストラリアで夢のマイホーム計画
第84回

ようやく動き始めた銀行?!

5月下旬、サリー・ヒルズに位置するシドニーで「最も細く小さな物件」のオークションが行われました。面積は38平方メートルで、家の幅が2.85メートルという物件。多くの軽自動車でも3メートル以上の車長があるので、その家の前に駐車すると車体が隣接する家に大きくまたがることでしょう。ゴルフ・バギーが2.5メートルほどなので、それをイメージしていただければどれほど幅の狭い物件かご想像いただけるでしょうか。その注目のオークションですが、なんとほぼ100万(965K)ドルで落札されました。今のこの物件の高騰ぶりをおかしいと感じない人はいないと思います。

 

投資物件ローンへの銀行からの干渉

オーストラリアの金融機関を取り仕切るオーストラリア健全性規制庁(APRA)が、この物件高騰ぶりに歯止めをかけようと昨年の12月、投資家へのローンは年間10パーセント以上増えないようにすると、銀行へプレッシャーをかけ始めました。それにより多くの銀行は投資ローンに関しては金利のディスカウント率を減少させ、頭金の額も「20パーセントに満たないのであれば融資条件を厳しくする」などの動きが実際に出始めています。

正直なところ、APRAが何を言おうと銀行がこれほど早くその干渉に応えるとは想像していませんでした。しかし、90年代前半に起こった日本のバブル崩壊のような恐怖を考えると、今行動を起こさなくては大きな損害を被るのは銀行自身であるのは明確です。リスク・マネジメントに敏感なオーストラリアの金融機関は今の状況を落ち着かせようとようやく真剣になり始めたようです。

しかしサリー・ヒルズの細く小さな物件の落札者は、オーストラリアの投資家ではなく、中国在住の人で、投資物件ローンは必要ありませんでした。このケースが示すように、オーストラリアの投資家を締め上げたところでどこまでの効果が期待できるのでしょうか。

オーストラリア在住の我々にとっては、投資住宅ローンを使う場合には、これまでの大きなディスカウントが利用できない可能性があるだけではなく、借入の条件が厳しくなっていることも今後物件購入するにあたって重要なポイントとなるでしょう。


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