あこがれのマイ・ホーム 今が買い時って本当?

不動産 特集
憧れのマイ・ホーム
今が買い時って本当?

~各専門家が素朴なQに回答~

2002年から08年8月まで下がることなく、7.25%まで上昇し続けた豪州の政策金利は、世界的不況を受け、現在では3%(4月20日現在)という1960年3月以来の低い水準になっている。そんな中、「ファースト・ホーム・バイヤー(初回住宅購入者)への政府からの援助金」「物件価格の低下」「FIRB法の改定」などにより、さらに物件を購入しやすくなったなどという情報も耳にする。家を購入するには、果たして今が本当に絶好のチャンスなのだろうか ? そこで、不動産、法律、ファイナンスの各専門家に、住宅購入における素朴な疑問に回答してもらう。


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不動産 Q&A

アイリス・リアルティー
片山慎太郎・代表取締役

Q1: 豪州で初めて家を買う場合、政府から援助金が出ると聞いたのですが、どれくらい出るのでしょう ? また、条件や期限などあれば教えてください。
 現在、豪州政府から初めての自宅購入者に対して支払われる援助金は、新築の場合は2万1,000ドル、中古物件の場合は1万4,000ドルとなっています。この制度は以前からありますが、2008年10月以降はそれまでの援助金額に、新築の場合は$14,000、中古物件の場合は$7,000がそれぞれ上乗せされ、購入を考える人にとって大きなチャンスとなっています。この政府政策は、現在のところ発表されている期限である09年6月末日までに、物件の購入契約を結んだ人にのみ適用されます。豪州の市民権、もしくは永住ビザの保持者が対象となり、対象者2人(夫婦など)が共同で購入する場合でも1人分のみの支給となるので注意が必要です。

Q2: 最近「買い手市場」という言葉をよく耳にするのですが、不動産市場の傾向を教えてください。
 ゴールドコーストの不動産価格はピーク時に比べ平均で約10%以上値下がりし、以前より割安感がでてきました。サーファーズなど中心地のユニットは値下がり幅が大きく、戸建てやタウンハウスの市場はより強い傾向があります。
 買い手市場とは、市場が下向きの時に使われる言葉で、買い手の希望値に売り手が歩み寄らなければ契約が成立しないことを意味します。現在はというと、そこまで極端な買い手市場というわけでもありません。希望値で売れなければ、物件を市場から下げる売り手も多くいます。特に40万ドル以下の物件は購入希望者が多く、価格に関しては、買い手もある程度歩み寄ることが必要でしょう。

Q3: 物件を選ぶ際、後で「失敗した」と後悔しないための注意点を教えてください。
 不動産購入の目的が何か(投資運用、居住など)にもよりますが、今回のテーマに沿って自宅として考えてお答えします。価格はもちろん重要ですが、近隣の環境やどのような人が周囲に住んでいるか。近くや目の前の道路の交通量、水害の心配はないか、騒音や日当たりなども確認したいポイントです。気に入った物件が見つかったら、1日のうちの違う時間帯に様子を見に行ってみるといいでしょう。時間帯によって異なるさまざまな状況を確かめることができます。

Q4: 不動産売買契約までの手順や流れを教えてください。
 物件が決定したら、契約書を作成します。通常オーストラリアでは買い主、売り主とも弁護士を立て、契約を締結します。これは不動産取引をする上で起こり得るさまざまなトラブルを避けるためです。その際に頭金として購入額の一部を支払います。その後、契約書に特別条項(融資申請、建物検査、害虫検査など)がある場合はそれを満たしていき、問題がなければ残金の決済、引渡しとなります。以上の手順を経て、晴れてマイホームの所有者となります。住宅ローンを組む場合は前もって、銀行やローン会社などに相談し、借り入れできる限度額を把握しておくといいでしょう。


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法律 Q&A

スモール・マイヤーズ・ヒューズ法律事務所
ハーディング裕子弁護士

Q1: FIRBが改定され、外国人がより物件を購入しやすくなったと聞きましたが、そもそもFIRBとは何ですか ?
 FIRBとは、Foreign Investment Review Boardの略で、外資審議会という政府機関を示します。オーストラリアで永住権を持っていない日本人が物件を購入する場合、通常、FIRBからの購入認可を取得することが義務付けられています。

Q2: FIRB改定後、以前より購入しやすくなった点を簡単に教えてください。
 2008年12月の改定で、以前より緩和された内容を一部抜粋してお知らせします。
●更地購入:規制緩和前は、土地購入額の半値以上の費用を掛けて家を建てるという条件がありましたが、これは免除されました。また以前はFIRBからの購入許可取得日から12カ月以内に建築を開始する必要がありましたが、これが24カ月に延長されました。●新築物件(開発物件):規制緩和前は外国人への売却は総戸数の50%まででしたが、この枠がなくなりました。また、「新築物件」の定義は「今まで売却/占有されていない物件」でしたが、「売却/12カ月以上賃貸されていない物件」に変更となり、12カ月未満賃貸に出されていた物件でも新築物件として購入可能となりました。
●外国法人による購入:今回のFIRBの規制緩和では、新たに外国法人による中古物件の購入が可能となりました。条件は以下の通りとなっています。

条件
購入目的は、あくまでオーストラリア在住スタッフの社宅用としての購入であること。そしてもし6カ月以上空家状態が予想される場合は、売却または賃貸に出すこと。
注釈
外国法人の現地社員が、オーストラリア人または永住権またはビジネス・ビザなどの一時滞在者ビザ所有者で、彼らの社宅として会社が購入すること。この条件が満たせなければ、購入不可。
例:社員の保養所としての購入は不可。

Q3: 不動産売買の契約をする際、最大の注意点は何ですか ?
 物件を購入する側、売却する側とも、契約書に署名をされる前に、万が一不利な条項が入っていないか、また特別条項を加筆する必要があるかなど、弁護士を通して事前に内容を確認することを強くお薦めします。また、永住権を保持しない購入者は、FIRBからの購入許可の取得が必要か否か、また自身のビザで希望の物件が購入できるか否かについても、事前にFIRBに精通した弁護士に確認してから、購入することをお薦めします。

注:ここでは居住物件の購入における注意点を記載しています。商業物件については条件が異なるので、専門家に問い合わせることをお薦めします。

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住宅ローン Q&A

ANZ銀行
マクナイト千草・パーソナル・バンカー

Q1:豪州は現在、低金利といわれていますが、これまで金利はどのように変動してきたのですか ? また、今後も変動する可能性はありますか ?
 現在の金利は、豪州の歴史上、過去になかったほど低い金利となっています。その時の経済状況によって政策金利が決められ、それによって金融機関の出す金利が決められますが、現在は、世界的不況の影響を受け、借り手には有利な状況となっています。今後の見通しとしては、やはり最低ラインまで下がったものは、再び上がることがこの先にあるでしょう。

Q2:住宅ローンを組む際、どのような審査が行われるでしょうか ? 例えば頭金がなくてもローンは組めますか ?
 審査としましては、収入の証明になるものが必要となります。自営業の人であれば、過去2年間のタックス・リターン、会社員であれば、過去3回分の給料明細が必要です。それと現在の資産を証明するもの、資産に対する借り入れ金額の詳細も用意します。非居住者の場合は、最高でも物件の80%までが借り入れ金額となります。居住者であれば、その金融企業にもよりますが、100%借り入れができるところもあります。

Q3:固定金利や変動金利など、住宅ローンの組み方の種類を教えてください。
 固定金利は、支払い期間を決め、その期間に決まった金額のみを支払うという方法です。決まった金額を支払うということで予算を組みやすくなるという利点がありますし、現在のような低金利の時には、その低い金利で固定できるという利点もあります。しかし、一般的には変動金利に比べて金利がやや高くなっています。
 それに比べ変動金利は、その時の金利によって変動するので、金利が上がれば最低支払い金額も上がります。反対に金利が今のようにどんどん下がっている時は、支払い金額もどんどん下がっていくということになります。早く住宅ローンの支払いを終わらせたいという人には、払いたい時に多めに支払ってもペナルティーが付かない変動タイプがお薦めかもしれません。

Q4:住宅ローンを組む際の注意点、考慮するべき点を教えてください。
 住宅ローンというのは通常長い期間にわたっていくものなので、さまざまな状況を含めて考える必要があると思います。金利の変動、家族構成、家計の支出などをよく考え、どのタイプの住宅ローンが自分に合っているのかをよく見極めることが大切です。決定を下す前に、周りの人やプロフェッショナルの意見を聞くことをお薦めします。また時と場合によって、既に組んだローンの見直しをすることも必要でしょう。

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