【税とビジネス】節税戦略〜払う税金を少なくしよう


節税戦略〜払う税金を少なくしよう

今月はまず節税戦略で最もポピュラーな経費についてです。収入から経費を差し引くことにより税金額を減らします。収入には、主たる仕事からの収入、ビジネスからの収入、投資からの収入、賃貸不動産収入など、いろいろ種類があります。そして、収入を得るために使ったお金が経費です。経費は該当する収入を生む活動にだけ対応させることが可能です。仕事のために買ったものを、賃貸不動産の経費にすることはできません。私は騎手と会計士をしていますが、会計士セミナーの費用を騎手の収入の経費にはできません。

まずは、一部の方が勘違いしている部分について解説します。経費はその使ったお金自体がもらえるわけではありません。税金のかかる収入を減らすに過ぎないのです。簡単に言うと、経費の額 × 自分の収入合計にかかる税率ラインしか税金は減りません。つまりこの分しかリファンド(払い戻し)額は増えません。課税所得が5万ドルの方だと、(メディケア税を入れずに考えると)経費額の約32.5パーセント分の税金が減ります。つまり経費額の32.5パーセント分リファンドが増えます。逆に言えば、税金が減るとはいえ、67.5パーセントは節税の役に立たずお金が飛んでいくことになります。よって節税のためといっても、特に必要がないものは買わないに越したことはないのです。リファンドは自分の収入から天引きされた税金以上は戻ってきません(一部例外あり)。また、収入の少ない人の税金は経費があろうがなかろうがどちらにしてもゼロです。この場合経費は役に立ちません。ただし、ファミリー・タックス・ベネフィットなどの補助金をもらっている場合、リファンド額は同じでも課税所得によって補助金の支給額が変わることがあるため、経費を計上して課税所得を減らしておくに越したことはありません。

この経費計上の原則は、

・仕事関連の経費の場合、300ドルを超える経費計上には全ての領収書の保管が必要
・仕事に関連した経費以外の経費計上は1ドルから領収書の保管が必要
・プライベート(収入とは関係ない)目的でも使う際はパーセントで按分することで経費計上
となります。

上記の例外、記録の必要性の有無、経費計上のテクニックもあります。また、経費はATO(オーストラリア国税庁)の税務監査の対象となることもありますので、きちんと原則にのっとり計上することが必要です。

今からでも領収書を保管しておき、次回のタックス・リターンに備えましょう。ちなみに、接待費用、お客様とのミーティングという名の食事は経費計上できません。どのようなものが経費計上の対象になるか、他の節税戦略は、また別の機会に。



賀谷祥平
◎競馬騎手、Ezy Tax Solutions Pty Ltd代表取締役。豪州公認会計士、米国公認会計士、登録税理士。James Cook University MBA、University of New England会計学修士、上智大学経済学部卒。2001年上智大学在学中に、騎手を志し豪州の競馬学校に入学。03年、NSW州Coffs Harbour競馬場にて騎手デビュー。在豪邦人・企業だけでなく、日本在住の日本人、オーストラリア人の税務遵守に尽力している。

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