【税とビジネス】経費を計上して節税する -その弐-


経費を計上して節税する その弐

仕事に関連する経費は車の経費以外にも出張費、ユニフォーム、仕事に関連する学校の学費、その他パソコン、文房具など多岐にわたってあります。

まずは出張費から。旅行ではありません。現在の仕事のために出張に行く場合、その航空券代、電車代、宿泊代、食事代、タクシー、バスなどの費用を経費計上できます。

例えば、セミナー参加、支店訪問、営業活動、他都市のお客様への訪問、地元では手に入らないものを買いに行く、などでしょうか。これはオーストラリア国内にとどまらず、日本を含むオーストラリア外への出張でも構いません。

ただし、この出張費は税務監査の対象になりやすい分野です。というのも、一般的に出張は本来、雇用者が費用を負担することが多いため、個人がそこまで負担して出張に行くことがあるのか、ただの旅行ではないか、と疑問を持たれることになります。そこで、Travel Allowance(出張手当)を雇用主が出すことにより、用途が明確になり、経費計上がしやすくなります。このTravel Allowanceは従業員のみならず、法人のオーナー役員にも使える有効に節税できる手段になります。雇用主は従業員が有効に節税できるようにTravel Allowance(出張手当)を考慮してみるのもいいかもしれません。このテクニックはビジネス税務に精通した税理士に相談することをお勧めします。

次に仕事中に着る服です。これはロゴの入ったユニフォーム、体を守る防護服や靴、白衣、シェフ・ユニフォームのような特定の職業特有のユニフォームが経費計上できます。裏を返せば、ビジネス・スーツ、レストランで働くための靴、黒いズボン、ただのジーンズ、Tシャツなどは経費計上できません。

仕事と直結する学校に行った場合の学費も経費計上できます。例えば、会計事務所で会計業務に従事する方が会計大学院に通うといった場合です。学費以外にも、勉強のために使うパソコン、文房具、本、旅費、家で勉強する場合の光熱費も経費計上できます。しかし、いくつか注意があります。未来の仕事のための学費は経費計上できません。つまり、現在はレストランで働いているが、将来介護士になりたいから、TAFEの介護のコースを取るといった場合は介護のコースは収入を得ているレストランの仕事とは直結しません。この場合は経費計上できません。

ここまでは特定の分野での経費計上ですが、その他にもさまざまなものが経費計上できます。携帯電話、インターネットなど仕事で使うために購入したものはほとんど経費計上できます。ただし、先月号にある経費計上の原理原則に則っての計上となります。

経費計上は今後ATO(オーストラリア国税庁)のルール、監査が厳しくなっていくことが予想されます。正しい原理原則にのっとり経費計上し、節税しましょう。



賀谷祥平
◎競馬騎手、Ezy Tax Solutions Pty Ltd代表取締役。豪州公認会計士、米国公認会計士、登録税理士。James Cook University MBA、University of New England会計学修士、上智大学経済学部卒。2001年上智大学在学中に、騎手を志し豪州の競馬学校に入学。03年、NSW州Coffs Harbour競馬場にて騎手デビュー。現在はNorth QLDで騎乗している。
Web: www.facebook.com/shoheikaya

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