【税とビジネス】日本に完全帰国する際に税金上ですべきこと

日本に完全帰国する際に税金上ですべきこと

永住ビザ、駐在員、就労ビザ、学生ビザ、ワーキング・ホリデー・ビザの人たちは皆、ビザが切れたり、都合によりオーストラリアを離れることがあるでしょう。今回はその際に税金に関わることでしておかなくてはならないことを、お伝えします。

「オーストラリアを出国」とは言っても、いろいろな動機、期間があると思います。短期のホリデーから、数カ月、1年程の中期や2年を超える長期、更には、もう戻ってくるビザがなかったり、帰ってくる気がない、などといろいろなケースが考えられます。

なぜ、このようなケース分けが必要かというと、オーストラリアの税法上の居住区分に関わるからです。実際に住んでいる、住んでいないことが必ずしも居住区分には影響しません。ワーキング・ホリデー・ビザの方でオーストラリアに住んでいるにもかかわらず、非居住者となっている人が多いのも同じです。

オーストラリアを完全に出国、永久に出国する場合、通常は税法上の非居住者となります。この場合、

  1. 1. タックス・リターンにおいて出国日(厳密には税法上の居住者が終わる日)を申告する。
  2. 2. タックス・ファイル・ナンバーをキャンセル(凍結)する。
  3. 3. ABNをお持ちの方は、キャンセルする。
  4. 4. スーパーアニュエーションの口座元にオーストラリアを完全出国する旨を伝える。
    ※永住ビザ保持者以外の方は、スーパーアニュエーションの引き出しも可能ですので詳しくは要問い合わせ
  5. 5. 銀行利息を生む銀行口座、株式、投資信託を閉めずに、そのままにしておく場合、金融機関にオーストラリアを完全出国し、税法上の非居住者となるため、源泉徴収をするように依頼する。これをしておかなければ、投資収入だけのために毎年タックス・リターンの申告義務が発生します。
  6. 6. オーストラリア市民権をお持ちでHELPという、大学へ行くための政府ローンの債務が残っている方は、オーストラリア出国後も毎年ATOに収入を報告する義務があります。
  7. 7. 政府から子ども手当て、補助金、年金をもらっている場合は、Department of Human Servicesに停止の手続きをする。

どういう状況になったら税法上の非居住者となるのかという判断は難しい場合があり、特に永住者やオーストラリア人の居住区分は一筋縄ではいきませんので、専門知識のある税理士に相談しましょう。これはオーストラリアを離れる期間、理由、資産配分、家族構成などいろいろな要素で判断することとなります。

オーストラリアを離れる際は、最後のタックス・リターン申告も含め、税理士に相談することをお勧めします。


賀谷祥平
競馬騎手、Ezy Tax Solutions Pty Ltd代表取締役。豪州公認会計士、米国公認会計士、登録税理士。James Cook University MBA、University of New England会計学修士、上智大学経済学部卒。2001年上智大学在学中に、騎手を志し豪州の競馬学校に入学。03年、NSW州Coffs Harbour競馬場にて騎手デビュー。現在はNorth QLDで騎乗している。
Web: www.facebook.com/shoheikaya

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