再生可能エネルギー電気100%の電力会社開業

電気料金は半額近くに?課題はバックアップ電源

 国内初となる再生可能エネルギー100%の電力会社が、南オーストラリア(SA)州で開業する。公共放送ABC(電子版)が報じた。

 新電力会社「Zen Energy」は、太陽光発電とバッテリー貯蔵、さらに地域内で発電された電力を地域内に販売・送電する自己供給型の送電網を併用して、再生可能エネルギーにより発電された電力のみを販売する。同社は過去数年にわたって地域内の個人宅にバッテリー装置を設置しており、公共住宅からアパートメント、郊外エリアまで地域全体に従来の送電線が不要となるよう計画を進めている。同社のリチャード・ターナー最高経営責任者によると、同社が発電する電力の料金は従来の電気料金の半額近くになるという。同社の会長には、気候変動に関する報告書「2008 Climate Change Review」を著したロス・ガーノ教授が就任。同教授は「既存の電力会社が(再生可能エネルギーを)活用していないのは残念。(Zen Energyの)開業は今後の動向を大きく変えるだろう」と話している。

 オーストラリアは世界でも屋上へのソーラーパネルの設置率が高い国の一つだが、オーストラリア・エネルギー供給協会のマシュー・ワレン最高責任者によると、「今後どのように変化していくかは誰にもわからない」という。国内各地の地方行政体が、従来の高価な電力供給への依存を減らし、独自の再生可能エネルギーによる独自の電力の発電・貯蔵・利用を進めるべく検討中だ。

 再生可能エネルギーによる電力には課題もある。風力発電では無風が続いた場合、太陽熱発電では天候不順が続いた場合などにバックアップ電源が必要となるため、地域として従来の送電線への接続を確保しておかなければならない。その送電線をバックアップ電源として利用した場合の料金はどうなるのか。結果として電気料金がより高くなる可能性もある。Zen Energyは、従来の送電線を利用した場合の料金計算が固定制ではなく従量制となるよう推し進めているという。

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