シドニー空港会社、第2空港の開発と運営を拒否

「投資家に還元できないリスク大きい」

 シドニー国際空港(キングスフォード・スミス空港)を運営するシドニー空港会社は2日、連邦政府が2026年の開港を目指す西シドニー空港の開発・運営に関わらない意向を表明した。投資に見合った利益を還元できないリスクが大きいと判断した。

 シドニー空港会社は同日付のオーストラリア証券取引所(ASX)の投資家にあてた声明で「新空港がシドニー西部に雇用と莫大な投資をもたらすことに疑いの余地はない。シドニー圏で航空便の供給が拡大することは、NSW州の経済活動や観光産業にとって国内的にも国際的にも非常に価値がある」として、新空港建設の重要性は認めた。

 その上で、同社は連邦政府が同社に示した西シドニー空港の開発・運営に関する提案を退けた。「数百万人の国民のスーパーアニュエーション基金を代表する投資家の利益」を考慮した結果、「(財務上の)リスクは非常に大きく、数十年間にわたって投資家に利益を還元することができない」と結論付けた。

 連邦政府は昨年12月、新空港の開発・運営への関与を同社に提案。同社は受け入れの是非を検討してきた。最終的な決定まではまだ3カ月間の猶予がある。同社は「条件がより良いものであれば新空港の開発・運営に参画する選択肢はある」としているが、連邦政府は新たな条件を提示しないとしている。同社が関与しないことが正式に決まれば、連邦政府は新空港を国営とするか、別の開発・運営会社を探すことになる。

 現在のシドニー国際空港は、航空需要の拡大を受けて近く供給能力が飽和状態に達すると予測されている。3本ある滑走路を増設できる余地はなく、騒音対策で夜間の離発着も禁じられているため、これ以上の供給能力拡大は難しい。第2空港の建設構想は数十年前からあったが、連邦政府は2014年4月になってようやくシドニー西部バジェリーズ・クリークに第2空港を建設する計画を発表していた。

■ASX Announcement
Sydney Airport Decision on Western Sydney Airport

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る