【連邦予算案】シドニー新空港に53億ドル

就業ビザの雇用者負担は5,000ドルに増税

 連邦政府は9日発表した新年度予算案で、豪州経済の競争力強化に不可欠とされる生産性向上を図るため、インフラ整備を強化する方針を鮮明にした。26年開港予定の西シドニー空港の建設では、今後4年間で53億ドルを投じる。シドニー国際空港を運営するシドニー空港会社が新空港の建設・運営を拒否したことを受けて、国営の「西シドニー空港公社」を新設することにした。メルボルンとブリスベンを結ぶ全長1,700キロの貨物列車の整備に84億ドルを追加で拠出するなど、主要都市や地方で道路・鉄道網の整備を加速する。

 不安が高まっている電力不足を解消するため、先に発表したNSW州南東部の水力発電施設「スノーウィー・マウンテンズ・スキーム」の大規模改修も推進する。運営会社の株式を国が州政府から買い取る方向で調整する。

 不動産価格の高騰を背景に住宅の新規購入が難しくなっている問題では、住宅購入者への支援強化も図る。公立・私立校(小学校・高校)の予算も拡充する。

 一方、増税策としては、メディケア(国民健康保険)税率を現行の2%から2.5%へ引き上げるほか、大手銀行への課税を強化して年間15億ドル以上の税収増を図る。大学授業料に占める政府負担も引き下げる。初等・中等教育の予算を手厚くする一方で、大学生の負担は増やす。

 日系企業の採用活動や現地採用の邦人の雇用にも影響が出そうだ。国内で人材が不足している技能職を補う新しい就業ビザ「テンポラリー・スキル・ショーテージ=TSS」について連邦政府は、今回の予算案で外国人就業者1人当たり3,000ドルまたは5,000ドル(現行は年間1,200ドルまたは1,800ドル)を徴収する増税策を示した。今後4年間で12億ドルの歳入増を見込み、オーストラリア人の技能向上を目的とした基金の財源に充てる。



■連邦予算書第1章
Budget Strategy and Outlook Budget Paper No.1 2017‑18

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る