日本、マレーシアを下して準決勝進出─バドミントン、スディルマン・カップ

金メダルへの最大のライバル中国と対戦!



 ゴールドコーストで行われているバドミントンの国際大会・スディルマンカップ2017では、25日、大会6日目を終えて、日本を含む四強が出揃った。日本は、予選リーグの首位を争ったマレーシアと決勝トーナメント初戦での再戦がシード権の関係もあって実現。何とか勝ちたいとぶつかってくる相手にも日本は冷静に対処して、3-1でマレーシアを再び下した。この結果、27日の準決勝では前回大会の決勝で敗れた中国との対戦が決まった。

〇日本  3-1  マレーシア●
男子複:園田啓悟/嘉村健士(WR5) 2(21-17,16-21,21-11) 1 GOH V Shem/TAN Wee Kiong(WR6)
女子単:奥原希望(WR13)  2(21-11 ,21-9)0  Sonia CHEAH (WR32)
男子単:西本拳太(WR61)  0(15‐21,13-21)2 LEE Chong Wei(WR2)
女子複:高橋礼華/松友美佐紀(WR1) 2(21-7、21-14)0 Vivian HOO/WOON Khe Wei (WR13)

 準決勝・中国戦は明日(27日)、現地時間午後6:00。準決勝組み合わせは以下の通り

中国vs日本    27日土曜日 現地時間午後6時
韓国vsタイ    27日土曜日 現地時間正午

 ここからは、写真と選手コメントともに日本の準々決勝マレーシア戦を振り返る。先陣を切ったのは過去2戦でも先鋒を努めた園田啓悟/嘉村健士ペア(世界ランキング5位)。気合の乗った表情で、いつものガッツあふれるプレーで、先日に勝ったペアに再び快勝。まずは、日本先勝。

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園田啓悟/嘉村健士ペア 試合後のコメント

嘉村「特に、(試合前に二人で)何か声を掛けあうっていうのは無かったが、とにかくしっかり集中して、前(24日)の試合のことはしっかりリセットして臨むように心がけた。団体のトップバッターだったので、こうやって勝ってチームに勢いを与えることができて本当に良かった」
園田「本当に今日のマレーシア戦に向けてしっかりと準備してきたので、こうやってしっかり勝つことができて良かったなと思っている」

■地元のファンへのメッセージ
嘉村「オーストラリアに来る前から皆で優勝を目標にやってきたので、チーム一丸になって優勝を目指して頑張りたい。(中国戦に)来場してもらえれば、バドミントンの素晴らしさを分かってもらえると思うので、ぜひ、会場に応援しにきてください」。
園田「自分たちのガッツ溢れるプレーを是非見に来てください」

 続く女子シングルスには、ドイツ戦を任された奥原希望(世界ランキング13位)が今大会2回目の登場。格下の相手を寄せつけずにストレートで快勝して、この段階で日本が準決勝進出へリーチを掛けた。



奥原希望 試合後のコメント

「前回のドイツ戦同様、しっかり足が動いていた。どの試合も勝利に絶対は無いので、最後までしっかり気を引き締めて戦えた。相手は私にはないスマッシュや鋭いショットがあるし、お互いがお互いの良いところを出し合って勝負するのが駆け引き。(今回の結果は)レベルの差ではなく、常に私が主導権を握れたという結果」
「女子単は常に勝ちを期待されているので、私にしろ、(山口)茜ちゃんにしろどっちが出ても絶対にとらなければいけないポジションで、そういうプレッシャーは常に感じている」

■中国戦に向けて 
「厳しい試合になるのは分かっている。各国のトップしか出てこないスディルマンカップで、誰が出てきても、自分たちがやることをやりきればいい。前大会とは日中両国ともにメンバーが違うので、私個人としてはリベンジという気持ちは無い」

 勝てば準決勝進出が決まる男子シングルス。西本拳太(WR61位)が、マレーシアの英雄との対戦に臨んだ。第1ゲーム、第2ゲームともに序盤は互角に渡り合うも、中盤以降は実力の差が点差に表れてのストーレート負け。ここでマレーシアが意地を見せて2−1。続く、女子ダブルスへと勝負が持ち越された。



西本拳太 試合後のコメント

「世界のトップとこういう大会のこのコートで試合をできたことは嬉しい。内容的にはドイツ戦より良かった。(リーとは)アジア大会の時に一度対戦していて、長いラリーは覚悟していたが、自分の方がレシーブ面で先にミスをしてしまった。そこがまだまだ世界のトップの差だなと感じた。(マレーシアが)劣勢の場面でも普段と変わらないパフォーマンスをできる(リーの)メンタルの強さとか、世界1位を目指すには、そういうところがまだまだ成長しなければいけないと感じた」

■今後の大会に向けて
「次は『中国』とかじゃなくて、どの国とやっても男子シングルスは上位ランキング相手ばかりで、自分のやることは変わらない。まだ、勝利でチームに貢献ができていないので、大会の残りで何とか自分の力を出し切って勝ちに結び付けられればいい」

 マレーシアが英雄の勝利で踏みとどまったならば、日本は世界の“タカマツ”で勝負を決めるとばかりに、続女子ダブルスに満を持して登場したのが、世界ランキング1位の高橋礼華/松友美佐紀ペア。国際大会の大事な局面で、一度も負けたことのない相手に当たるからこそのプレッシャーはあったと試合に語ったが、そんなことを感じさせない貫禄勝ちでの勝利。これで、日本が3-1で準決勝進出を決めた。



“タカマツ”ペア 試合後のコメント

松友「なんどもやっている相手。特徴は分かっていた。いつもやっていて負けたことのない相手だから、逆にちょっとしたプレッシャーを感じていたが、自分たちのやりたいことが予選の時よりもできた。明日もしっかりやって来たことを出せるようにしたい」
高橋「予選リーグと同じマレーシアとの対戦で、本当にまたどっちに転ぶか分からないなと思っていたが、男子ダブルスと女子シングルスで勝ってくれていい流れで渡してくれたので、自分たち自身も気持ちよくプレーすることができた」

■次戦、中国戦に関して。
高橋「中国は全種目を通して誰が出て来ても本当に強い。こちらは胸を借りるつもりで皆が勝つという気持ちで戦いたい。女子ダブルスもやってみないと分からないので、しっかりと自分たちのプレーをしたい」
松友「やっぱり中国と戦えるというのはどんな状況でも楽しみなので、明日は中国とできるというのは嬉しい。ここまで自分がやって来たことがどれ位通用するのかを、しっかりと楽しみたい」



 既に選手のコメントの中でも何度も触れられているように、準決勝の相手はバドミントン界の絶対王者・中国。しかし、今大会の中国にも付け入る隙が無いわけではない。日本の朴柱奉監督が「女子シングルス、女子ダブルスでポイントを取って、男子ダブルスが勝負となるイメージ」と語ったように、確実に取れるポイントを取って、勝負どころでは実力以上の物を出し切って戦うことが必要となってくる。

 そこで必要なのが、日本選手への日系コミュニティのサポートだ。マレーシアとの2戦には多くのマレーシア国旗とマレーシアファンの歓声が聞かれた。その中でも数は少ないまでも日の丸や日本語の声援がアリーナには響いていた。キャプテンの嘉村は言う。

「応援の日の丸も目に入るし、『あと1本!』とかいう声もはっきり聞こえる。集中力が少しずれ始めた時にそういう声が聞こえたりすると『そうだ、もう1本』と言う気持ちになれるので、本当に有難い」

 宿敵中国を破る瞬間の目撃者となると共に、その快挙を成し遂げる力を我らが選手団に届けよう。

取材・文:植松久隆(本紙特約記者/ライター) 写真: Nino Lo Guidice

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