チャネル9、「60 Minutes」のベイルート事件内部調査発表

「関係者全員解雇を」と獄中の「連れ戻し屋」の家族発言

 離婚したレバノン人の父親が2人の子供を連れてレバノンに帰国してしまった。チャネル9の時事番組「60 Minutes」取材チームが、オーストラリアに残された母親と、元豪軍兵士の「連れ戻し屋」の「子供奪還作業」を仕立てて取材したが、奪還は失敗し、母親、取材チーム、連れ戻し屋全員が逮捕された。裁判でチャネル9とレバノン司法当局の取引の結果、母親と取材チームは釈放され、オーストラリアに帰国したが連れ戻し屋のアダム・ウィティントン氏が今もベイルートの刑務所に拘置されたままになっている。先頃、内部調査を終えたチャネル9は「60 Minutes」のプロデューサ、スティーブン・ライス氏を解雇したが、その他の事件関係者には大きな処分はなかった。これに対して、ウィティントン氏の家族は、「調査の中立公正が疑わしい。プロデューサだけがサメの餌食のように放り出されて、後の者はおとがめなしか。60 Minutesの事件取材関係者全員を解雇すべきだ」と語っている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 また、ライス氏の同僚の1人は、「ライスは立派なジャーナリスト、責任はもっと上の管理職が負わなければならない」と語っている。ただし、事件に関係した他の社員も訓告などの処分を受けており、ライス氏は辞職と機密厳守を条件にかなりの額の退職金を与えられたと伝えられている。

 チャネル9の動きに対して、ピサニ氏は、「ひどい侮辱だ。調査報告も受け取っていないし、チャネル9からは何の連絡もない。アダムはチャネル9と子供達の母親から仕事を引き受けただけなのだ。事件の調査は公正な第三者が行うべきだ。これまでのところ、取材班側からの話しか取り上げられていない。アダムはベイルートで拘置されており、この調査で自分の側の証言をすることができないままだ」と語っている。

 また、ウィティントン氏の母親、ジョージナさんは、「この調査報告はチャネル9の責任逃れでしかない。彼らはまずアダムを生け贄として放り投げ、次にスティーブン・ライスを生け贄に放り投げた。これは全員の責任のはずだ。チャネル9に誠意があるなら、アダムの妻や母親の私に連絡し、何があったのか、事件の内容を伝えるべきだろう。なぜ、取材班だけを助け出し、雇われていた他の者を置き去りにしたのか」と語っている。

 ABCの「Saturday AM」で、チャネル9側は、報道内容の選択と承認の手続きを厳密化するとのみ語っている。
■ソース
60 Minutes: Adam Whittington’s family calls for entire TV team to be sacked after Channel Nine review

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