カンタス、米のムスリム入国禁止令で乗客に払い戻し

米連邦裁判所はトランプ大統領令差し止め命令

 アメリカのドナルド・トランプ新大統領は、中東・アフリカの7か国国籍者の米渡航を禁止する大統領令に署名した。この措置は署名後直ちに、既にビザを取得し、航空券を予約した乗客、既に航空機でアメリカに向かっていた乗客にも適用されたため、禁止措置を受けた国の空港で間際に搭乗を拒否されるケースやアメリカの空港に着き、税関で入国手続きの代わりにそのまま拘束されるケースがある。大統領令は空港で拘束された乗客をなるべく早く出発国に送還することになっていたが、連邦裁判所に大統領令差し止め請求が出され、裁判所がこれを認めたため、送還は停止されている。

 一方、カンタス航空は、この措置で搭乗を拒否された乗客には、航空券の払い戻し、または行先変更に応じるなどの援助を行うと発表した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 大統領令は、難民の米入国を4か月間凍結することと、イラン、イラク、リビア、ソマリア、スーダン、シリア、イエーメンの7か国のパスポート所持者の米入国を禁止するというもの。トランプ大統領は、「アメリカをテロリズムから守る措置」と発表している。ただし、フェアファクス・メディアのポール・マギュー特派員は、以上7か国の出身者がアメリカに対してテロ攻撃をかけたことがなく、アメリカ攻撃のテロリストはサウジ・アラビアなど「米友好国」で、トランプ大統領がビジネス利権を持っている国の出身者であり、いずれも今回の入国禁止措置から除外されていることを指摘している。

 カンタス航空では、「大統領令の結果、当社の予約、旅客扱い手続きを変更せざるを得ないが、現実にはカンタス航空乗客には影響は考えられない」と語っている。

 連邦政府与党自由党のジェーソン・ファリンスキ下院議員は、「今回の入国禁止措置は二重国籍のオーストラリア国民にとって不安のたねになっていることは理解している。このようなことが起きたのは大変残念なことだ。問題が起きた場合、連邦政府はその問題を緩和するようアメリカ政府に働きかける用意がある」と語っている。
■ソース
Qantas to offer refunds or change of destination to anyone affected by US immigration ban

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