シドニーの小児病院で偽造バイアグラ発見される

偽造医薬品がオーストラリアの正規のルートで流入

 数多くの偽造処方箋対象薬がオーストラリアの正式医薬供給チェーンに入り込み、遂にはシドニーの小児病院にまで入り込んでいた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 NSW州医薬局のブルース・バタイ副局長によると、「偽造バイアグラが発見されたランドウィックのシドニー小児病院では職員が肺高血圧症の小児の治療に使うバイアグラ錠剤を砕いていて不審に気がついた。錠剤が通常よりもやや粒が粗いように感じた。そこで、バイアグラ・メーカーのファイザーに連絡したところ、ファイザーからはそのバイアグラは偽造品だと知らされた。

 (訳注:バイアグラは商品名。化学物質の名称はシルデナフィルであり、勃起不全の他、肺動脈性肺高血圧症の治療薬でもある)

 医薬規制当局が偽造バイアグラを分析したところ、有効成分のシルデナフィル量が規定よりも少なかった。NSW州保健省では、偽造医薬品は事前に発見されたため、患者にはまったく投与していないと発表しているが、医師らは、「偽造医薬品を患者に投与していれば深刻な事態になった可能性もある」としており、バタイ副局長も、「このようなことが起きるというのは非常におそろしいことだ」と語っている。

 オーストラリア国内のバイアグラ流通は大手医薬供給元Symbion社が行っており、偽造バイアグラは認可薬剤師のミナ・アッティア氏がSymbion社に納入したもので、時間をかけた捜査の末に、アッティア氏は薬剤師資格を取り消されたが、現在はNSW州最高裁で身分確保の訴訟が進んでいる。

 アッティア氏は、商号記載のないバンに積まれていた偽造バイアグラを無認可供給業者から購入したことは認めたが、「正規商品とそっくりだったので本物だと思った」と捜査員に語っている。一方、Symbion社は、偽造も正真の商品も納入したバイアグラを全て回収している。また、事件以後、医薬品はすべてメーカーから直接購入していると発表している。

 2016年にはオーストラリア政府の取締作戦で、1か月に90件近い違法医薬を押収したが、専門家は、「それでも実際にオーストラリアに入ってくる偽造医薬のごく一部だろう」と分析している。
■ソース
Pharmacist fights for licence after fake Viagra found at Sydney Children’s Hospital

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