「電力安定供給約束なければ製造業が逃げ出す」

褐炭火力発電所閉鎖近づき不安の声も挙がる

 VIC州のヘーゼルウッド褐炭火力発電所は国内で発電電力あたりの温室化ガス発生量がもっとも大きいため、もっとも汚い発電所といわれているが、今後2週間ほどで閉鎖することが決まっている。

 これを受けて、3月19日、食品雑貨協議会(Food and Grocery Council)議長が、「安価で安定したエネルギー供給が保証できなければ製造業はオーストラリアから逃げ出していくと発言した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ラトローブ・バレーの老朽化した火力発電所の8つの発電装置は3月27日から順番に運転を停止してゆき、4月2日にすべてのボイラーが火を止めることになっている。

 このヘーゼルウッド火力発電所はVIC州の電力生産量の22%をまかなっており、5%をわずかに上回る電力がQLD州最北部ポート・ダグラスからSA州アイア半島のポート・リンカーンまでの送配電網をカバーしている。そのため、2016年11月にヘーゼルウッドが操業を停止すると発表されただけで、全国電力市場の電力価格が跳ね上がった。

 テリー・オブライエン食品雑貨協議会議長は、「当業界は、電力価格高騰と復占スーパーマーケットの価格競争の挟み撃ちにあっており、電力価格を価格に反映することができないでいる。国内製造業の多くが多国籍企業の傘下にあり、中にはオーストラリアから脱出すべきとの圧力を感じている」と語っている。

 さらに、「オーストラリアに留まるか引き上げるかの選択は日を追って重要性を失ってきている。しかも、国内企業を支配している多国籍企業にとってオーストラリアから引き揚げることについて何の感傷も持っていない。事業をして利益が大きいところに移る。それだけの話だ」と語っている。

 大陸東海岸では、ベースロード電力生産に新規投資がないまま無秩序に石炭火力発電が停止されているため、停電が現実的な問題になっている。ヘイゼルウッド発電所はこの5年間で停止される火力発電所としては9か所目になり、5,400メガワットの発電力が送電を停止する。
■ソース
Hazelwood’s closure raises threats of east coast blackouts and manufacturers quitting Australia

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