QLD、タリーのバナナ農場でパナマ病検査陽性

かつて世界のバナナ産地を襲った土壌性病害

 QLD州最北部、タウンズビルとケアンズの中間あたりにあるタリーで、バナナ農園にもっとも怖れられているバナナの土壌性病害、パナマ病の疑いが出ており、検査の結果、陽性が確認された。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この地域の半径100km以内でオーストラリアのバナナ全生産量の80%がつくられている。パナマ病TR1は20世紀中頃に世界のバナナ産地を襲った病気で、そのため、TR1に耐性のある品種が世界に広まった。しかし、1990年代からパナマ病TR4が徐々に広まっている。しかも、今回、発生が疑われているのがオーストラリアでも最大手のバナナ農園、タリーで100年ほど前に初めてバナナを植えた一族が経営するマッカイズ・バナナということから危機感も高まっている。

 同社は、現在の社主であるキャメロン・マッカイ氏が全豪バナナ栽培協議会の会長を務めるほどで、バナナ産業のリーダー格で知られており、垂直統合型のマッカイ一族のバナナ農園はバイオセキュリティ・プロトコール、革新性、農園運営などで一種のベンチマークになっている。

 同社は検査結果について発表していないが、バイオセキュリティ・クィーンズランドでは、「同農園のバナナは、バイオセキュリティ規則に従って市場に出しても安全」と発表している。

 パナマ病TR4は2年前にもQLD州最北部で発生したことがあり、また蔓延する可能性が怖れられていた。しかし、2年間、新しい発生がなかったことから、今回も単発の病害発生で被害は広がらないのではないかと期待されていたが、13日になって、最初の病害発生農場から2,3kmほど離れた他のバナナ農園でもサンプルからTR4が検出された。

 20世紀半ばのパナマ病TR1はウィリアムズ・キャベンディッシュ種のバナナで克服されたが、この種はTR4には弱いことから新しい耐性品種の開発が期待されている。しかし、果実としてキャベンディッシュ種の人気が高いため、これに代わる品種も難しく、キャベンディッシュDPM-25とフォーマサナ種が耐性種として期待されていても、収穫量などの問題で広く受け入れられるところまでいっていない。
■ソース
Panama disease TR4: Australia’s largest banana grower Mackays faces anxious wait over suspect case

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