保守連合政府、フィンケル勧告のCET制度を拒否

経済界は政権の全国エネルギー保証制度支持

 マルコム・タンブル保守連合連邦政権は、アラン・フィンケル首席科学官の勧告したクリーン・エネルギー目標(CET)制度の導入を拒否し、代わりに全国エネルギー保証(NEG)制度導入計画を明らかにした。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 電力業界や大手工業電力消費者は連邦政府の新規エネルギー計画を歓迎しているが、保守連合バックベンチの石炭産業支持政治家に対しては石炭産業の衰退を食い止めることはできないと警告している。

 タンブル首相とジョシュ・フライデンバーグ・エネルギー担当相のNEG発表で電力価格問題は一時棚上げされ、首相は自分のフェースブックで、「NEGは全国の世帯と事業所に安価で信頼性の高い電気を送り届ける。電力消費ピーク時に電力小売業者が石炭、ガス、電池、揚水ダムなど即時に供給可能な電力を十分に買うように仕向けることで目的を実現する」と語っている。

 NEGは、電力小売業者がクリーンな電力、または現状よりさらにクリーンな電力を購入するよう努めることでパリ協定目標値を実現するとしている。

 もっとも影響を受ける電力小売業者はいずれもこれまでのところ政府提案を好意的に受け止め、政府や電力市場関係者と協力して進めたいとしており、「政府が業界との協議を強調していることで安心している」との声もある。

 また、「これで労働党の支持があれば投資も確実になる。政権が交替するごとに政策が変化し、エネルギー政策、気候変動対策がそのたびにホゴにされるというのが過去10年のことだった。そういう状況を打開しなければならない」との声も出ている。

 また、保守連合内の超保守派が要求する石炭産業優遇については、Energy Australiaのマーク・コレット氏も、「NEGの信頼性保証という目的はあくまでも電力供給の信頼性を確保すると言うことであって、石炭産業の未来を保証するものではない。石炭でもガスでも電池でも何でもいいから、信頼性基準を満たすためには自分で供給可能な電力を探してきなさいということでしかない」と語っている。
■ソース
Business backs National Energy Guarantee, but Turnbull’s plan unlikely to stop coal’s demise

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