マウント・アイザの児童の血中鉛濃度依然危険量

QLD州の鉱山町、わずか17か月の幼児にも

 QLD州極西部の町、マウント・アイザは鉱山の町で環境に重金属が漂っており、何十年も前からこの町の児童の血中鉛濃度が危険なレベルにあることが指摘され続けてきた。

 アミタ・シャナリアさんと17か月の娘、マイラちゃんはマウント・アイザにまだ2か月しか住んでいないがそれでもマイラちゃんの血中鉛濃度は異常値を指している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 アミタさんは、「2週間前に娘の定期検査を受けさせに連れて行った。針を突き刺して血液を採るだけの検査だが、血中鉛濃度が血液1デシリットルあたり6.1マイクログラムという結果がでた。たった2か月住んだだけでこんな結果になるとは思わなかった」と語っている。

 鉛は神経毒作用があり、成長阻害や学習障害の原因になる。また、児童の鉛濃度について安全値は分かっておらず、National Health and Medical Research Councilは、血中濃度が1デシリットルあたり5マイクログラムという数値で子供を環境中の鉛から遠ざけなければならないとしているが、QLD州保健局が実施した過去最大の集団検査で5歳以下の児童1010人の血中鉛濃度を調べた結果、25%の児童でこの数字を超えていた。この中には血液検査を受けた児童の18%、フィンガー・プリック・テストを受けた児童の28%も含まれている。

 2017年、鉱山会社のグレンコア社が委託して行った調査報告書で、グレンコア社は、「鉛汚染のかなりの部分が鉱山が原因だろう」と認めているが、「マウント・アイザ鉱山は2003年以来、環境保護庁の認めた大気中の鉛の排出基準を完全に厳守して操業しており、環境対策費として5億ドル以上を費やしてきた」と発表している。

 これに対して、マコーリー大学のマーク・テイラー環境科学教授は、「グレンコア社は環境基準をしっかり守っているが、それでもこれだけ異常な血中鉛濃度が検出されるということは環境基準が甘すぎることを意味している。同社は汚染するライセンスを持っていると同然であり、ライセンスが緩すぎるのだ。」と語っている。

 一方、ジェームズ・クック大学の調査では、50%の親または保護者は子供の血中鉛濃度が異常値になることはないから問題ではないと考えていることが突き止められている。

 また、QLD州公衆衛生医務官のドクター・スティーブン・ドノヒューは、「町社会全体の改善が求められるが、その中でも特に貧しい家族や先住民族家族は老朽化し、劣悪な条件にある公営住宅に住んでいるか、または河床で暮らしており、大気汚染の影響は彼等の場合にはさらにひどい」と語っている。
■ソース
Mount Isa children continue to live with high levels of lead, alarming parents and experts

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