「差別待遇」とムスリム国防軍兵士

安全リスクとみなされ、昇進見込みなし

 11月26日、イスラム教に改宗したオーストラリア国防軍陸軍兵士が、「軍内特に上級将校からムスリムということで差別され、「安全リスク」と決めつけられた上に、「昇進はあり得ない」と言われたと苦情を申し立てている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この兵士は階級は第20観測目標捕捉連隊所属の上等砲兵で、2011年に8か月アフガニスタンに駐留し、ドローンのパイロットを務めて、軍情報活動に携わった。しかし、オーストラリア国内では、グループ・カウンセリングにも加えられず、「イスラムの教義を行いたければ他の仕事を探せ」とも言われたと証言している。

 軍弁護士のブライアン・ブリッグズ氏は、「兵士は、陸軍内でももっともテクニカルな機材のオペレータとして熟練している。しかし、アフガニスタンではしばしば人々が殺害される現場を目撃してきた。現在、彼が軍隊内で受けている仕打ちは決してほめられたものではない」と語っている。

 この兵士は、2001年9月11日のアメリカ国内での航空機同時突入事件が起きてから陸軍に志願し、8か月後にはインドネシア女性と結婚してイスラムに改宗した。

 ABCのインタビューにも、「軍隊内にもイスラム教に対して極端な考えを持つ者がおり、標的にされかねない」として、本名などを公表しないことを条件に応じている。また、「13年の軍隊歴で繰り返し差別を受けてきた。特にほとんどが上級将校による差別だった」と語っている。

 また、2008年、観測班に入る前には、陸軍上級将校から同僚の前で、「セキュリティ・リスクだから昇進もなければ特別任務に就くこともない」と言われたと証言している。また、フェースブックでも同僚から嫌がらせを受けたため、上官に訴えた結果、同僚が罰金$400を言い渡されたが、その結果、むしろ立場が悪くなった。また、2014年にはラマダン期間中フレキシブルな仕事に配属してくれと申請したが却下され、陸軍付き聖職者に相談したところ、「イスラムの教えを実践したければ他の仕事を見つけることだ」と言われた、「本気か?」と問い返したところ、「ああ、本気だ」と言われた。今度も上官に訴えたところ、「乱訴で処罰される」と脅されたと語っている。

 軍部は、「差別を立証することはできない」との立場を取っている。また、様々な宗教や信条の人材を兵士に迎えたい」ともしている。
■ソース
Australian Muslim soldier ‘labelled a security risk’, says he was told he would never be promoted

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