シドニーの住宅価格下降線に入る

「供給過剰状態」とロウ中銀副総裁

 シドニーで開かれていたビジネス・コンファレンスで講演したフィリップ・ロウ中銀(RBA)副総裁は、「住宅供給量が増えており、住宅価格が下降気味になり始めている。住宅価格低下は歓迎すべきことだ」と語った。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 投資銀行のマコーリー・グループの新しい経済調査で、「住宅価格はピークを過ぎた。今後の値下がりは2年7.5%になる可能性もある」との分析も出ており、ロウ副総裁がそれに対して発言した。マコーリー・グループの予測では住宅価格は2016年第一四半期から下がり始め、2017年中期に至って回復し始める。同グループのエコノミストは、「最近のデータを総合すると住宅価格が停滞し始めた徴候がある。住宅ローン需要も減り始めており、2018年に底に着くと予想される」と語っている。

 同グループでは、ローン需要減と住宅価格低下で、2017、2018年度には利益も1%から4%減ると見ており、特に不動産投資へのローンが多いコモンウェルス銀行とナショナル・オーストラリア銀行が大きく影響を受けるだろうとしている。

 ロウ副総裁は、「2年で7.5%の値下がりというマコーリーの予測を支持しないが、シドニーの住宅価格上昇率が下がってきている。全国的にも住宅供給率が上がっている。住宅供給の動きが需要にようやく追いついたというところだ」と語っている。

 さらに、「オーストラリアは慢性ペシミズムにとらわれ始めているおそれがある。地下資源ブームが過ぎた後、人々は不安に駆られており、次は何が来るのかと考え続けている。しかし、将来の見通しがはっきりしないからといって慢性ペシミズムに陥ってはならない。オーストラリア経済がやや鈍化することはあっても不況に陥る可能性はほとんどない。失業率が安定しており、企業は新規雇用を再開し始めている。経済は少しずつ上向きになると思われる」と語った。
■ソース
Sydney housing prices falling because of greater supply, RBA deputy governor Philip Lowe says

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