不公平税制は民主主義に脅威

経済学者ロス・ガーノウ教授が警告

 中国にも詳しいオーストラリア有数の経済学者、ロス・ガーノウ教授は、「オーストラリアやアメリカの企業利益優先の税制は経済破綻の危険があるばかりでなく、民主主義の未来にとっても害悪を及ぼしかねない」と発言した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ガーノウ教授は、メルボルン・インスティチュート経済社会展望会議の席で、「アメリカやオーストラリアの低所得階層の生活水準は下がってきており、場合によっては全体の生活水準が下がっている。一方、発展途上国の生活水準が上昇している。先進国で多数の人の所得が停滞していることが民主主義にとって大きな危険をもたらしている。発展途上国の所得が上昇している時に、先進国では富の不平等が拡大しており、一般国民の実質所得が停滞していたり、場合によっては下降し始めていることがどういう影響をもたらすのか。それは民主主義にとって大きな危険を招いている。政府は陰険で残忍になる傾向がある。この単純な事実を疑う人がいたとしても、アボット保守連合政府の結末を見ればその疑いも消えるだろう。そもそも、国民の大多数の生活水準が停滞したり、低下したりする社会で民主主義の発展が見られたことはない」と語っている。

 さらに、「企業利益によるロビー活動やただ乗り的な政策が国民の生活水準を損ねており、オーストラリアやアメリカがモデルとして魅力のない国家社会になっている。民主主義がその発祥の国々で栄えることが、世界の人々が国家の制度を選び取っていく上で重要になる。現在は、企業が社会よりも自己の利益を優先する税制や公共投資政策を押しつけようとすることに対して厳しい分析を行わなければならない時期になっている」と語った。(Ratei)
■ソース
Tax grabs could put democracy at risk, says Ross Garnaut

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/tax-grabs-could-put-democracy-at-risk-says-ross-garnaut-20151105-gkrzgd.html

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