2007年から10年間で電力料金63%上昇

「過剰な送配電インフラ投資」と消費者保護機関

 豪州競争消費者委員会(ACCC)の最新の報告書によると、電力料金は2007年から10年間に63%上昇したこと、値上がりの原因は主として送配電インフラストラクチャへの過剰な投資であり、再生可能エネルギー発電で電力料金が下がる保証はない。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ACCCによると、電力小売価格は1991年度から2008年度まで比較的安定していたが、それ以降の10年で跳ね上がっている。その10年間、消費者物価で調整しても63%の価格上昇になっている。

 ACCCのロッド・シムズ委員長は、報告書発表の場で、「アラン・フィンケル首席科学官の提案しているクリーン・エネルギー目標(CET)は、フィンケル氏は、今後30年間電力料金を10%引き下げることができると語っているが、必ずしも電力料金値下げは保証できない」と語っている。

 ABCラジオ放送に出演したシムズ氏は、「電力料金にそれほどの影響があるとは考えていない。彼の考えはそれなりに筋が通っているが、どのようなモデル化をしてもあくまでも想定の範囲を超えない」と語っている。

 フィンケル博士のモデル化では、CET実施により、クリーン発電投資を補助することで電力供給が増えるために電力料金が下がるだろうとしている。しかし、シムズ氏は、「CETは、発電施設への投資を促進するかも知れないが、そうでなくとも発電能力がさらに増えることは考えられる」としている。

 さらに、「CETはコストもかかることであり、それも考えに入れなければならない。CETは補助金を伴うことであり、財源を必要とするから結局すべての消費者が負担することになる。だから、プラスもマイナスもある」と語っている。

 また、シムズ委員長は、「電力値上がりの主原因は『送配電設備の金メッキ化』にある。電柱や電線への投資金額を消費者に転嫁することが許されているから金のかかる過剰投資が行われやすくなる。それが電力値上げの最大の原因だ。電力料金を下げるために、もともとなぜ電力料金が上がったのかを突き止めることが必要だ」と語り、「消費者は、契約電力会社に電話し、もっと有利な電力価格を出してくれといえばいい」と語っている。
■ソース
Power prices up 63pc since 2007, ACCC report shows, as watchdog casts doubt on Clean Energy Target

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