米中貿易関税の応酬が進めば豪の鉱山開発に影響

見通し不安定が地下資源需要に影落とす可能性

 アメリカのドナルド・トランプ大統領は、鉄、アルミに大幅な輸入関税をかけると発表し、さらに最近にも中国を名指して、政府が輸出産業を支援しているとして中国製品に対する輸入関税増税の考えを語っている。それに対して、中国側も、「アメリカ側が中国製品に大幅関税をかけるならこれまでの貿易協定はすべてご破算になる」とするなど貿易威嚇の応酬が続いている。

 オーストラリアのアナリストは、このまま米中の貿易関税の応酬がエスカレートすれば見通し不安定からオーストラリアの地下資源需要が冷え込むことになると分析している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ベリ・ポッター・セキュリティーズ社のジュリアノ・サラ・テンナ氏は、「このような貿易関税は国際経済環境の見通しが悪くなり、その結果、オーストラリアでも将来の大規模鉱山開発プロジェクトの決定にも大きく影響するだろう。投資家は国際的な政策環境が安定し、投資する際にも安定した環境でなら予測もでき、最適条件にもっていくことができる状況を望むものだ」と述べている。

 WA州のビジネス・アナリストのティム・トレッドゴールド氏は、「新貿易関税はWA州の地下資源輸出にも玉突き式の影響があるだろう。すべてはつながっており、影響が波及してくるものだ。アメリカが中国に対してもう鉄鋼をアメリカに送るなと言えば中国はオーストラリアの鉄鉱石を買う必要がなくなったというだけだ。ただし、現在の貿易関税の対立がどれほどWA州の鉱山に影響するかを言うのはまだ早すぎる。世界最大の経済2か国が貿易戦争宣言の事態になれば地下資源需要も減るだろう」と語っている。

 WA州の牧羊牧牛業者協会(PGA)は、「中国がアメリカの農産物の関税率を引き上げると発表しても、短期的にはオーストラリア農産物に有利になるかも知れないが、国内肉牛産業が長期的利益を得る前に米中貿易緊張は緩和されてしまうだろう」と述べている。

 また、「米国国内の農業ロビーは強力だ。トランプもアメリカ国内農家がアジアに輸出することを妨げたことがない。しかも、農業ロビーが黙っていないだろう」と述べている。

 また、中国が米産豚肉に関税をかけると発表したことは豪生産家にとっても悪いニュースだ。私達は中国に豚肉を輸出できないのに、米国側の余剰産物が他の市場を求めて輸出されるとただでさえ苦労している国内豚肉生産者は窮地に追い込まれると述べている。
■ソース
US-China trade tariffs could spell trouble for Australian miners

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