連邦財相、監査委員会報告書発表

医療福祉教育行政科学など生け贄に

 5月1日、連邦政府のジョー・ホッキー財相が「特別監査委員会」の報告の大まかな内容を発表した。「言い訳しない政府」を掲げている保守連合政府だが、ホッキー財相は繰り返し、「前労働党政権の後始末」を繰り返し、「厳しい財政政策」の言い訳にしていた。

 保守政治家が「財政引き締め」を口にする時には、「非生産的な」教育、福祉、医療が生け贄の羊のように真っ先に血祭りに上げられるものと相場が決まっており、それがいやなら学生や患者から搾り取れるだけ搾り取れと命令される。しかし、エコノミストの多くは、「国内国外ともまだ経済は立ち直りきっておらず、今緊縮財政に入れば不況を招くおそれがある」と警告している。

 医療、年金、大学生などの団体が特別監査委員会の勧告に対して、「提案されている予算削減は社会で最も弱い者を犠牲にしようとするものだ」と批判の声を挙げている。また、野党からは、「特別監査委員会の勧告案はトニー・アボット連邦首相の望みに沿ったもので初めからでき試合」との批判が出ている。86項目もの勧告は年間何百万ドルも財政節減を続け、2024年度には1%の黒字を回復するとしている。

 切り捨てが勧告されている項目として、家族手当、託児所、医療、教育、失業・年金などの手当て、高齢者介護、全国障害保険制度(NDIS)などがすでに挙がっている。

 ホッキー財相は、「これは報告書であって、政府の予算案ではない。すべての勧告案を受け入れるわけではない」と説明しているが、86項目のどれを拾い、どれを捨てるかの考えを明らかにしなかった。

 豪医師会のスティーブ・ハンブルトン会長は、「医療にも予算を節約できる部分はあるが、医療を理解している人に任せるべきだ。会計士が数字だけ見てできることではない。患者の利益を最優先すべきだ」と語っている。

 また、「特別監査委員会の勧告案は大別して3つの分類ができる。勇敢、狂信的に勇敢、政治的自殺行為だ」とする評論家もいる。(NP)

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